CFD モジュール

Euler-Euler モデル, 乱流インタフェース

バージョン 5.1 には, 乱流拡散二相流の新しいインタフェースを導入しました. Euler-Euler モデル, 乱流インタフェースは, 粒子緩和時間スケール対平均滞留時間スケールで大きな比率を処理できます. すなわち, 分散相の粒子には, 連続相では局所的な力の平衡は求められません. Euler-Euler 二相流モデルのメリットは, たとえば空気中に分散した固体粒子のように, 分散相と連続相の間の大きな密度差を処理できる点です.

このインタフェースにおける乱流は, 実現可能性制限など, 標準 k-ε 乱流モデルでモデル化します. このインタフェースには, 混合 (二相乱流を混合に設定) 向けの k-ε 方程式 1 セットを解決するオプションのほか, 相別 (二相乱流を相固有に設定) の k-ε 方程式 2 セットを解決するオプションがあります. デフォルトで, 前者の設定を適用します.

Euler-Euler モデル, 乱流インタフェースによる気泡塔のシミュレーションのスナップショット. 分散相 (等高線プロット), 連続相の速度 (矢印プロット), 混合の乱流運動エネルギー (スライスカラープロット) を可視化します. Euler-Euler モデル, 乱流インタフェースによる気泡塔のシミュレーションのスナップショット. 分散相 (等高線プロット), 連続相の速度 (矢印プロット), 混合の乱流運動エネルギー (スライスカラープロット) を可視化します.

Euler-Euler モデル, 乱流インタフェースによる気泡塔のシミュレーションのスナップショット. 分散相 (等高線プロット), 連続相の速度 (矢印プロット), 混合の乱流運動エネルギー (スライスカラープロット) を可視化します.

結合多孔質媒体流と乱流

単相流インタフェースは, 多孔質媒体に連成された自由媒体中の乱流をモデル化できるようになりました. この機能は, yPlus 代数乱流モデルまたは L-VEL 代数乱流モデル用の流体特性およびマトリックス特性領域ノードを追加すると有効になります. これらの乱流モデルを使用できるのは, CFD モジュールと電熱モジュールのみですが, 他のモジュールで利用できる多孔質媒体流インタフェースにも結合できます.

その場合, 多孔質媒体流インタフェースを開始して自由流ドメインを追加するか, 自由流インタフェースを開始して多孔質媒体を追加することができます. 多孔質媒体領域を有効化チェックボックスでは, 流体特性とマトリックス特性機能を追加します. Brinkman 方程式は多孔質領域で解決し, レイノルズ平均ナビエ-ストークス方程式は自由流領域で解決します.

最後に, フォークハイマー項を多孔質媒体流の方程式に追加できるようになり, モデル化機能が拡張されました. これにより, 高間隙流速 (細孔で高速) の記述が可能になりました.

この図は, 穴あきの固体板で支えられた多孔質フィルターを, 視点から最も離れた位置から見たところです. 流れはフィルターを通過させられ, 多孔質フィルターと支持板の穿孔による乱流への影響は流量インタフェースが自動的に処理します. この図は, 穴あきの固体板で支えられた多孔質フィルターを, 視点から最も離れた位置から見たところです. 流れはフィルターを通過させられ, 多孔質フィルターと支持板の穿孔による乱流への影響は流量インタフェースが自動的に処理します.

この図は, 穴あきの固体板で支えられた多孔質フィルターを, 視点から最も離れた位置から見たところです. 流れはフィルターを通過させられ, 多孔質フィルターと支持板の穿孔による乱流への影響は流量インタフェースが自動的に処理します.

二相ダルシーの法則インタフェースの毛細管圧

二相多孔質媒体流における重要な項目の 1 つが毛細管圧です. 毛細管圧は界面の移動によって多孔質領域で 2 つの流体を分離するのに必要な平均力を表します. 力は二相間の界面張力に働きます. 毛細管圧は, 二相ダルシーの法則インタフェースの毛細管モデル機能のオプションとして利用できます. 利用できる界面圧力モジュールには, van Genuchten, Brooks and Corey, カスタムモジュールの定義機能があります.

2 枚の多孔板の間に配置した多孔質フィルターの二相流. カラープロットは, 水飽和を示し, 流線は混合物の合計流れを示します. 2 枚の多孔板の間に配置した多孔質フィルターの二相流. カラープロットは, 水飽和を示し, 流線は混合物の合計流れを示します.

2 枚の多孔板の間に配置した多孔質フィルターの二相流. カラープロットは, 水飽和を示し, 流線は混合物の合計流れを示します.

混合モデルインタフェースと気泡流インタフェースの新しい入口機能と出口機能.

混合モデルインタフェースの入口/出口機能の場合, 混合境界条件を速度に設定すると, 速度場オプション以外に正常流入/流出速度オプションが表示されます.

新しい境界条件により, エアリフトループ反応器のベンチマークモデルの解の安定性が改善されました. 新しい境界条件により, エアリフトループ反応器のベンチマークモデルの解の安定性が改善されました.

新しい境界条件により, エアリフトループ反応器のベンチマークモデルの解の安定性が改善されました.

圧力条件

気泡流および混合モデルインタフェースの入口機能には, 逆流を抑止オプションなどの新しい圧力条件や, 正常流とユーザー定義の流向の選択肢が加わりました. 新しい圧力条件は, 境界の法線方向応力を設定します. この条件は従来の圧力/粘性応力なし条件よりもロバストです.

逆流を抑止条件と外部分散相/気体条件

混合モデルインタフェースと気泡流インタフェースは, 逆流を抑止オプションと正常流オプションを設定した新しい出口圧力条件で更新しました. 状況によっては (逆流を抑止を選択していても), 境界全体の逆流を防ぐことができないことがあります. そのため, 出口機能に, 分散相体積分率/有効気体密度の入力フィールドと, 数密度を求解する際にそれを指定するオプションがある外部分散層/気体条件セクションに追加しました. 分散相/気体境界条件に不連続 Galerkin 定式化を適用しました. これは, 逆流が発生する部品で分散層/気体出口条件から分散層/気体濃度条件に切り替えるときに使用します.

外部分散相体積分率をゼロに設定した混合物停滞流の例. 外部分散相体積分率をゼロに設定した混合物停滞流の例.

外部分散相体積分率をゼロに設定した混合物停滞流の例.

薄膜流の穿孔

薄膜減衰で新しい穿孔機能を利用できるようになり, エッチング孔のある構造における薄膜流のモデル化が可能になりました. 穿孔機能は, 穿孔された表面のもう一方側の周囲圧力に関して, 周囲圧力と圧力差のいずれにも比例した気体吸い込み項として機能します. この比例定数は穿孔アドミッタンス (Y) として知られ, 直接定義するか Bao モデルで決定します.

境界流境界条件の垂直面での動きオプション

薄膜流の境界流境界条件に新しいオプションができました. 境界流タイプに垂直面での動きを選択すると, Gallis and Torczynski モデルで, 境界における圧力勾配の計算が行われます. このモデルを表示したのは, 薄膜流領域と環境ガスの両方をモデル化する詳細な CFD シミュレーションとモンテカルロシミュレーションとよく合致するためです. このモデルは, クヌーセン数約 1 までは希薄流と非希薄流のいずれにも適用します.

Euler-Euler モデルの疑似時間ステッピング

Euler-Euler モデルインタフェースは, 疑似時間ステッピングをサポートするようになり, 特に乱流など, 定常モデルの解決がはるかに簡単になりました. この設定は, インタフェースレベルでは, 拡張設定セクションにあります.

ダルシーの法則インタフェースの無限要素領域

ダルシーの法則インタフェースは, 無限要素領域と境界流束の高度な計算をサポートするようになりました.