RFモジュール

新しいアプリ:コルゲートホーンアンテナシミュレーター

円形導波管から励起した TE モードは, TM モードが生成されたコルゲートホーンアンテナの波形内面に沿って移動します. 結合時に, これら 2 つのモードにより, アンテナ開口部の交差分極が低くなります. このアプリを使用すると, アンテナのジオメトリの変更により, アンテナの放射特性が開口部の交差分極率と同じく改善されます.

コルゲートホーンアンテナの遠方場放射を示すアプリ, ジオメトリパラメーターと動作周波数は, 変更してアンテナを最適化できます. コルゲートホーンアンテナの遠方場放射を示すアプリ, ジオメトリパラメーターと動作周波数は, 変更してアンテナを最適化できます.

コルゲートホーンアンテナの遠方場放射を示すアプリ, ジオメトリパラメーターと動作周波数は, 変更してアンテナを最適化できます.

周期ポートと回析次数ポートのポストプロセス波数ベクトル変数

入射波の波数ベクトルと各種回析次数 (反射波など) にポストプロセス変数を追加しました. これらの変数は, 格子やその他周期的構造の各種回析次数を可視化するときの矢印プロットに使用できます.

プラズモン導線格子の各種回析次数を表示している矢印プロット. プラズモン導線格子の各種回析次数を表示している矢印プロット.

プラズモン導線格子の各種回析次数を表示している矢印プロット.

入射平面波と散乱平面波を処理できるようになった 2D 軸対称の散乱境界条件

2D 軸対称モデルの散乱境界条件モードには, 散乱波タイプの平面波オプションを組み込みました. したがって, 以下の例に示すように, 同軸導波管に沿って伝播する波を吸収する散乱境界条件をセットアップできるようになりました. さらに, 対称軸に沿って伝播する入射波の場も入力できるようになりました. 集中ポート励起を使用しない場合の, 同軸導波管に沿って伝播する波の励起や吸収に便利です. また, 自由空間のガウスビーム伝播にも利用できます.

上の図は, 同軸導波管に沿って伝播する入射波を励起する散乱境界条件の設定です. 上の図は, 同軸導波管に沿って伝播する入射波を励起する散乱境界条件の設定です.

上の図は, 同軸導波管に沿って伝播する入射波を励起する散乱境界条件の設定です.

周波数領域インタフェースに対する新しい構成則:損失正接, 損失角および, 損失正接, 散逸率

古い損失正接モデルの名前は, 損失正接, 損失角になりました. 新しい電気変位場モデルの損失正接, 散逸率を追加しました. ここから, 材料散逸率に値を直接入力できます.

新しい損失正接モデル, 損失角モデルおよび, 損失正接, 散逸係率モデル. 新しい損失正接モデル, 損失角モデルおよび, 損失正接, 散逸係率モデル.

新しい損失正接モデル, 損失角モデルおよび, 損失正接, 散逸係率モデル.

電圧定在波比 (VSWR) ポストプロセス変数

1 ポート装置の民生品 (COTS) アンテナの多くは, 電圧定在波比 (VSWR) によって特徴付けられます. 励起ポートで VSWR を利用できるようになりました. このアプリケーション例, EMI/EMC 試験のためのバイコニカルアンテナのモデル化では, 1D VSWR プロットを紹介します.

損失の多い導電面の表面粗さ

表面粗さは, 遷移境界条件とインピーダンス境界条件の補助機能として利用できるようになりました. これらの境界条件は, のこぎり歯表面粗さモデルまたはスノーボール表面粗さモデルのいずれかで表面電流を調整します.

インピーダンス境界条件, のこぎり歯モード インピーダンス境界条件, のこぎり歯モード

インピーダンス境界条件, のこぎり歯モード

遷移境界条件上の表面電流密度

この遷移境界条件の補助機能は片側表面電流源であり, EMI/EMC アプリケーションに便利です. この機能は, 薄い導電シートの片側を流れる負荷電流をモデル化します.

新しいチュートリアル:航空機胴体上のアンテナクロストークのシミュレーション

アンテナクロストーク (コサイト干渉) は, 1 つの大型プラットフォームで複数のアンテナを使用するときに問題になります. このモデルでは, 超短波 (VHF) における 2 つの同じアンテナ間の干渉を, 航空機の胴体に取り付けた受信アンテナのさまざまな構成の S パラメーター解析で調査します. 送信アンテナの 2D 遠方場放射パターンと 3D 遠方場放射パターンを計算します. 航空機の表面にはハイライト表示の領域と陰影の領域も表示します.

航空機表面の電界基準. 航空機最上部のアンテナは送信アンテナであり, 受信アンテナは最下部にあります. 航空機表面の電界基準. 航空機最上部のアンテナは送信アンテナであり, 受信アンテナは最下部にあります.

航空機表面の電界基準. 航空機最上部のアンテナは送信アンテナであり, 受信アンテナは最下部にあります.

新しいチュートリアル:5G モバイルネットワークの導波管ダイプレクサーの設計

ダイプレクサーは, 信号を 2 つの周波数バンドに結合または分割する装置です. 移動体通信システムでは広く利用されています. このチュートリアルモデルは,簡易 2D ジオメトリで分割特性をシミュレートします. 低域と高域で計算した S パラメーターと電界は, Ka バンドにおけるダイプレクサー特性を示しています.

入力電力がポート 2 のみに流れる周波数 28 GHz と, 入力電力がポート 3 のみに流れる周波数 30.4 GHz の電界基準. 入力電力がポート 2 のみに流れる周波数 28 GHz と, 入力電力がポート 3 のみに流れる周波数 30.4 GHz の電界基準.

入力電力がポート 2 のみに流れる周波数 28 GHz と, 入力電力がポート 3 のみに流れる周波数 30.4 GHz の電界基準.

新しいチュートリアル:EMI/EMC 試験のためのバイコニカルアンテナのモデル化

バイコニカルアンテナは広域の周波数レンジに対応しているため, 超短波 (VHF) 計測では一般的です. このアンテナは, 感受性試験や電磁波耐性試験でアンテナを RF 源として使用する電磁適合性 (EMC) 試験にも適しています. このモデルは, 製造面でソリッドコーンよりすぐれた軽量六角フレーム構成のバイコニカルアンテナをシミュレートします. このシミュレーションには, 遠方場放射パターンと電圧定在波比の計算が含まれます (上の機能セクション参照).

バイコニカルアンテナにおける電界強度と遠視野パターンのノルム バイコニカルアンテナにおける電界強度と遠視野パターンのノルム

バイコニカルアンテナにおける電界強度と遠視野パターンのノルム

新しいチュートリアル:円錐ホーンレンズアンテナの高速数値モデル化

円錐ホーンアンテナなどの軸対称 3D 構造は, 2D 軸対称モデルで高速かつ効率的にシミュレートできます. この例では, 主要 TE モードについて, 3D アンテナ構造の 2D 軸対称ジオメトリをシミュレートして所定の円形導波管からアンテナ放射特性と整合特性をごく短時間に計算します.

レンズ中心に向けて徐々に, 遠方場放射パターンと電界基準の焦点を合わせます. レンズ中心に向けて徐々に, 遠方場放射パターンと電界基準の焦点を合わせます.

レンズ中心に向けて徐々に, 遠方場放射パターンと電界基準の焦点を合わせます.

新しいチュートリアル:家畜識別用 UHF RFID タグの数値モデル化

UHF RFID タグは, 家畜の識別と追跡に広く使用されています. この例は, 極超短波 (UHF) レンジの受動的な無線周波数識別 (RFID) タグをシミュレートします. チップトランスポンダーの複雑なインピーダンスに対して, 反射係数を計算します. 計算には, 実際の基準インピーダンス値による通常の散乱パラメーター解析手法とは異なったアプローチを使用します.

RFID タグアンテナの電界基準とそれに対応する遠方場放射パターン. RFID タグアンテナの電界基準とそれに対応する遠方場放射パターン.

RFID タグアンテナの電界基準とそれに対応する遠方場放射パターン.

新しいチュートリアル:六角格子

反射六角格子に入射した平面波. 格子セルは, 突き出た半球です. 異なるいくつかの波長について各種回析次数の散乱係数を計算します.

電界標準 (カラープロット) と六角格子の部品の時間平均ポイティングベクトル (矢印プロット). 電界標準 (カラープロット) と六角格子の部品の時間平均ポイティングベクトル (矢印プロット).

電界標準 (カラープロット) と六角格子の部品の時間平均ポイティングベクトル (矢印プロット).

新しいチュートリアル:移動体装置アンテナのモデル化

無線通信システムの電気部品は, 小型, 軽量を目指しながら, 適切な性能と効率性を実現できるよう設計されています. モバイル機器ではアンテナは重要な構成部品であり, 業界仕様で認められた限られたスペースに収める必要があります. そのため, 携帯電話の小型アンテナには, 平板逆 F アンテナ (PIFA) が一般的であり, 人気があります. 携帯電話, Wi-Fi, Bluetooth® など複数の周波数バンドに対応するため, PIFA 設計を調整し, 拡張しています. この入門例のアンテナは, 高度無線サービス (AWS) バンドダウンリンク周波数レンジのみに合わせて調整しています. このアンテナのインピーダンス整合特性は, S パラメーターで計算しています. 遠方場放射パターンをシミュレートします.

携帯電話内のアンテナから発散される 3D 遠方場放射パターン. 携帯電話内のアンテナから発散される 3D 遠方場放射パターン.

携帯電話内のアンテナから発散される 3D 遠方場放射パターン.

新しいチュートリアル:円形ループアンテナの無線電力伝送のシミュレーション

このモデルは, UHF RFID 周波数の 2 つの円形ループアンテナ間のエネルギー連成を調べることによって, 無線電力伝送の考え方を紹介します. サイズは, チップインダクタで小型化しています. 送信アンテナの向きは固定されていますが, 受信アンテナは回転し, 最適な連成構成を S パラメーターで調べます.

2 つの円形ループアンテナ間の電力伝送に最適な構成の模索. 図は, 電界基準です. 2 つの円形ループアンテナ間の電力伝送に最適な構成の模索. 図は, 電界基準です.

2 つの円形ループアンテナ間の電力伝送に最適な構成の模索. 図は, 電界基準です.

新しいチュートリアル:皮膚がん診断のための円錐誘電性プローブのモデル化

35 GHz と95 GHzの周波数のミリ波は含水量に対してきわめて敏感に応答することで知られています. このモデルは非侵襲的がん診断のために低出力 35 GHz Ka 帯ミリ波と水分に対するその反射性を利用しています. 皮膚がんは健康な皮膚よりも多くの水分を含むため, この周波数帯でより強い反射をもたらします. 従ってプローブはガン位置の S パラメーターの異常を検知します. 基本モードの円形導波管と円錐状にテーパーのかかった誘電プローブはプローブの放射特性とともに 2D 軸対称モデルを使って迅速に分析されます. 皮膚の温度変化と壊死組織のかけらの分析も行われます.

テーパー誘電体プローブは人の皮膚に電磁波を放射して反射特性からがんを発見します. がんは導波管を通じて届いた mm サイズの電磁波で励起されます. 図は, 導波管内と誘電体プローブ上の電界標準, および人の皮膚内の温度変化です. テーパー誘電体プローブは人の皮膚に電磁波を放射して反射特性からがんを発見します. がんは導波管を通じて届いた mm サイズの電磁波で励起されます. 図は, 導波管内と誘電体プローブ上の電界標準, および人の皮膚内の温度変化です.

テーパー誘電体プローブは人の皮膚に電磁波を放射して反射特性からがんを発見します. がんは導波管を通じて届いた mm サイズの電磁波で励起されます. 図は, 導波管内と誘電体プローブ上の電界標準, および人の皮膚内の温度変化です.

分散ドルーデ-ローレンツ媒体の時間領域モデル化

サブ波長ホールアレイの異常な透過率の発見により, プラズモンホールアレイはこの 10 年間, 大きな関心を呼びました. 伝統的なベーテ理論では, PEC スクリーンスケールでサブ波長円形ホール経由の透過率は (d/ラムダ)^4 で増減すると予測しています. さらに, 実際の金属膜のホールの透過率は 50% を超え, 場合によっては 100% 近くになることもあります. この現象は, 表面プラズモンポラリトンが原因であり, たとえ極度のサブ波長であっても EM エネルギーはホールをトンネルします. このモデルは, プラズマや半導体 (およびドルーデ-ローレンツ共鳴項の合計として説明可能なすべての線形媒体) などの分散性媒体の完全な時間依存波動方程式をモデル化する方法を紹介するチュートリアルとして作成したものです.

電磁波パルスは, 分散誘電体スラブのサブ波長ホールから伝播します. 電磁波パルスは, 分散誘電体スラブのサブ波長ホールから伝播します.

電磁波パルスは, 分散誘電体スラブのサブ波長ホールから伝播します.

新しいチュートリアル:マイクロ波フィルターキャビティの熱ドリフト

マイクロ波フィルターは, マイクロ波トランスミッターの不要な周波数成分を除外するときに使用します. マイクロ波フィルターは, 通常パワーアンプとアンテナ間に挿入します. パワーアンプは非線形であり, より狭い通過帯域のフィルターで除外しなければならない高調波を生成します. 高出力負荷の一方で, 想定される厳しい環境条件のため, 熱膨張による通過帯域周波数のずれも見積もる必要があります. これは, シリンダーにスチールを使用して簡単に実演できます. シリンダー末端と (調整ネジがある) 真鍮ボックス間の距離の温度駆動調整によって, ほとんどの熱ドリフトを自動的に補正できます.

マイクロ波フィルターは, マイクロ波トランスミッターの不要な周波数成分を除外するときに使用します. 高出力負荷と, 想定される厳しい環境条件のため, 熱膨張による通過帯域周波数のドリフトも見積もる必要があります. マイクロ波フィルターは, マイクロ波トランスミッターの不要な周波数成分を除外するときに使用します. 高出力負荷と, 想定される厳しい環境条件のため, 熱膨張による通過帯域周波数のドリフトも見積もる必要があります.

マイクロ波フィルターは, マイクロ波トランスミッターの不要な周波数成分を除外するときに使用します. 高出力負荷と, 想定される厳しい環境条件のため, 熱膨張による通過帯域周波数のドリフトも見積もる必要があります.

新しいチュートリアル:軸対象空洞共振器

このベンチマークモデルは, RF モジュールで利用できる電磁場, 周波数領域インタフェースの 2D 軸対象定式化を例証したものです. このチュートリアルでは, 断面が長方形で完全導体の壁を持つ軸対称空洞内の共振周波数と場の発見が必要です. 固有値の解析方程式は, 変数を分離すると得られます. COMSOL シミュレーションで得られる固有値は, 解析値と完全に一致します. このモデルには, 正確な角座標で 3D 電界のデカルト成分をプロットする手順もあります. このプロットでは, 左および右巻きの円形偏光でモードを進行波として動画化します.

断面にモード場をプロットした空洞のジオメトリ 断面にモード場をプロットした空洞のジオメトリ

断面にモード場をプロットした空洞のジオメトリ

六角周期構造

六角周期構造は, 周期ポートで正確に解析できるようになりました. 必要なのは, 入射波の方向を六角セルの側に指定するだけです. すべての周期境界条件が適切に適用されます. 周期ポートは強化され, 分割したポート境界を処理するようになりました.

新しい六角周期構造による格子のシミュレーション. 新しい六角周期構造による格子のシミュレーション.

新しい六角周期構造による格子のシミュレーション.

非定常インタフェースとの新しい構成則としての減衰駆動偏光

電磁波, 非定常インタフェースの場合, 利用できる電気変位場モデルのドルーデ-ローレンツ分散モデルを使用できるようになりました. ドルーデ-ローレンツ偏光機能は補助機能として波動方程式機能に追加できるようになりました. ドルーデ-ローレンツ偏光機能では, 目的の領域に以下の式が追加されます.

この方程式は, 磁気ベクトルポテンシャルの時間依存波動方程式と合わせて解かれます.

この方程式は, 磁気ベクトルポテンシャルの時間依存波動方程式と合わせて解かれます.

波動方程式, 電気設定におけるドルーデ-ローレンツ分散モデルの選択結果のスクリーンショット. 波動方程式, 電気設定におけるドルーデ-ローレンツ分散モデルの選択結果のスクリーンショット.

波動方程式, 電気設定におけるドルーデ-ローレンツ分散モデルの選択結果のスクリーンショット.

エバネッセントモードでゼロに設定する S パラメーター

伝播しない (エバネッセント) ポートモードでは, S パラメーターは自動的にゼロ設定されるようになりました. したがって, 対応する波がエバネッセントの周波数/角度には S パラメーターを無効にする論理式を追加する必要はありません. そのため, ポストプロセスで簡単に S パラメーターを使用できるようになりました.