アプリケーションビルダーアップデート
COMSOL Multiphysics®バージョン5.3aではフィジックスインターフェースノードへのデータアクセスが可能になりました. アプリ起動時のブラウザーのツールバーが使いやすくなりました. フォームオブジェクト, フォームエディター, メソッドエディターがよりよく改良されました. アプリケーションビルダーの詳細は以下をご覧ください.
ウェブブラウザーにおけるアプリツールバーの改良
ウェブブラウザーでアプリを実行する際のメインツールバーがより改良されたインターフェースになり, カスタム化のためのオプションが増えました. テキスト, ボタン(大/小), セクションを追加できるようになりました. Linux®OSとmacOS上の COMSOL Multiphysics®ソフトウェアでも同様です.
フィジックスインターフェースレベルへのデータアクセス
「データアクセス」機能はモデルビルダーとアプリケーションビルダーの設定をアプリケーションビルダーのフォームオブジェクトから使えるようにします. これにより, フィジックスインターフェースノードのトップレベルの多くの設定がより簡単にできるようになります.
フォームエディターアップデート
様々なフォームオブジェクトに多くの改良がなされました.
- ツールバーボタンにアイコンだけでなくテキストを入れることができるようになりました. また, 大小両方のアイコンを作ることができます.
- トグルアイテムをツールバー, テーブル, グラフィックスフォームオブジェクトに加えることができるようになりました.
- ラジオボタンが「回転」設定をできるようになりました. 水平 (デフォルト) と垂直 (新) の両方が可能になりました.
- ボタンとトグルボタンフォームオブジェクトの高さをマニュアルで変更してカスタマイズできるようになりました.
- スライダーフォームオブジェクトの新しいオプション, 「ドラッグ中にトリガー」は, アプリユーザーがスライダーの爪をドラッグし終わったときに, OnDataChange イベントだけを受け取ることができるようにします. このオプションは, 複雑なジオメトリを生成する場合のように, OnDataChangeメソッドの実行に比較的時間がかかって一度だけ実行したいような場合に便利です.
- a < bのようなブーリアン式がブーリアン特性と宣言のコマンドシーケンスで使えるようになりました.
- テーブルフォームオブジェクトが, アレイと行列特性として, エディターツールウィンドウからデータアクセス機能を使って直接追加できるようになりました. 従来はマニュアルでテーブルを作成する必要がありました.
フォームエディターにもいくつかの改良がなされました:
- "Ctrl"キーを押しながらクリックして選択アイテムをつかむとコピーができるドラッグアンドドロップ機能が新しく加わりました. グリッドモードとスケッチモードの両方で可能です.
- グリッドモードで選択ボックスをドラッグすることができるようになりました. 複数のセルを選択して空のセルかグリッドの外にドラッグすることができます.
- スケッチモードでシフトキーを押したまま選択ボックスで新たな選択をすると, 現在の選択にその選択が追加されます. 従来は新しい選択が生成されていました.
- 行列の引数を入力するインターフェースが改良されました. 例えば, 任意に大きな2Dアレイにデフォルト値を定義することが可能になりました.
メソッドエディターアップデート
メソッドのコードを編集する際, 選択したラインでコメントを入れたり, 外したりすることが新しい「トグルコメント」コマンドを使って簡単にできるようになりました. 選択行を右クリックするか, 関連キーボードショートカットCtrl+7を使います. また,現在のソフトウェアバージョンをストリングとして取得するgetComsolVersion, ファイルディレクトリを作成するcreateDirectoryなどの新しいビルトインのメソッドが加わりました. さらに, いくつかのメソッドが更新され, より多くのデータタイプとオプションをサポートするようになりました. useGraphicsはグラフィックスフォームオブジェクトを消去できるようになりました. errorはCOMSOL Multiphysics®エラーのラッピングをサポートできるようになり, より高級なカスタムエラーメッセージが得られます.