バッテリー&燃料電池モジュール

多孔質媒体における化学反応の使い勝手の強化

多孔質媒体における希釈種の輸送インタフェースの反応源項には, 飽和多孔質媒体と不飽和多孔質媒体の反応体積ベースの主要因である以下のオプションを用意しました.

  • 全体積 * 細孔体積 * 液相 * 気相

以上のことから, 異なる体積ベースごとに表にまとめることができ, 反応式の文献データを簡単に利用できるようになり, 間違いが起きにくくなりました.

反応率式の根拠として適切な反応関係を選択できるようになりました. その場合, 全細孔体積に対する反応を選択します. 反応率式の根拠として適切な反応関係を選択できるようになりました. その場合, 全細孔体積に対する反応を選択します.

反応率式の根拠として適切な反応関係を選択できるようになりました. その場合, 全細孔体積に対する反応を選択します.

吸湿膨張

吸湿膨張の原因は, 水分含量の変化による内部材料歪みです. 新しい吸湿膨張マルチフィジックス連成は, 希釈種の輸送インタフェースまたは多孔質媒体における希釈種の輸送インタフェースと固体力学インタフェース間で水分濃度を連成するために使用します.

含塵ガスモデル

含塵ガスモデルを可能にするため, 濃縮種の輸送インタフェースにクヌーセン拡散を補助輸送機構として追加しました. この機構は, フィックの法則モデルと混合平均拡散モデルで利用できます. 含塵ガスモデルは, たとえば触媒膜と燃料電池への応用などで, 多孔質媒体における化学反応にともなう質量輸送を正確に予測する場合に選択します.

気体中では, 輸送分子の平均自由行程がシステムの長さスケールと同じ指標以上の場合, この機構は輸送速度に大きな意味を持ちます. たとえば, 径の小さい (2~50 nm) 長い細孔では, 分子は細孔壁に頻繁に衝突するため, それに応じて拡散を調整する必要があります.

質量基準の濃度変数

濃縮種の輸送インタフェースには, 質量分率に加えて新たに質量ベースの濃度変数 (kg/m3) を追加しました. これは, ポストプロセス, レポート, 可視化で使用でき, 結果を解釈するユーザーの好みに応じてさまざまな単位でデータを表現できる柔軟性が加わりました.

プロットグループの式リストには, モル濃度と質量分率に加えて, 質量濃度を追加しました. プロットグループの式リストには, モル濃度と質量分率に加えて, 質量濃度を追加しました.

プロットグループの式リストには, モル濃度と質量分率に加えて, 質量濃度を追加しました.

電流分布初期化プロセスで強化した収束と安定性と, 電気化学インタフェースの新しいスタディ

多くの電気化学のモデルで, その収束や, 処理すべき時間依存のソルバーを活用するには, 適切に導出した初期値が必要です. 新しい初期化で定常スタディと初期化で時間依存スタディは, 電流分布初期化スタディステップを使用して, すべての電気化学インタフェースで利用できるようになりました. これら新しいスタディは, 非線形動力学による電気化学モデルの解決に役立ちます.

断面積

新しい特性, 断面積は, 電気化学インタフェースの 1D モデルで利用できるようになりました. この機能により, セル面積を指定して, 全セル電流を計算できるようになりました. さらに, 境界機能電解質電流電極電流を 1D で利用できるようになりました.

断面積特性は, 電気化学インタフェースの 1D で利用できるようになりました. 断面積特性は, 電気化学インタフェースの 1D で利用できるようになりました.

断面積特性は, 電気化学インタフェースの 1D で利用できるようになりました.

効率的な電極モデル化のための点および線電流源

複雑なジオメトリで大きな問題になるのは, ジオメトリのすべての部品を幾何学的に解決できないのがめずらしくないことです. 電流源に小さい電極を使用する場合, 電極境界を作成して適切な境界条件として電極電流を提供しなくてもジオメトリの 1 点で電流源を \"挿入\" するだけで間に合うことがあります. 一次電流分布インタフェースと二次電流分布インタフェースの点および線電流源機能で, 2D, 2D 軸対象, 3D ジオメトリの点に電流源を適用できます.

図は, 簡単な 3D ジオメトリに点および線電流源を適用した様子です. 図は, 簡単な 3D ジオメトリに点および線電流源を適用した様子です.

図は, 簡単な 3D ジオメトリに点および線電流源を適用した様子です.

初期セル電荷分布

バッテリシミュレーションでは適切な初期値の設定は簡単ではありません. 理由は, 主にバッテリ技術者が使用するセル全体の特性を, モデラーが \"反転\" しなければならないからです. 全体の電荷状態や初期バッテリ開回路電圧などの新しい入力を, バッテリベースのインタフェースに導入しました.

リチウムイオンバッテリインタフェース二元電解質バッテリインタフェースの新しい初期セル電荷分布ノードでは, 多孔質電極の個々の固体リチウム濃度ではなく, 初期セル電圧またはセル電荷状態 (SOC) を設定できるようになりました. この機能では, 電極の位相多孔率を自動的に計算して, 電極でインターカレーションに使用できる活物質の量の平衡を保つことができます.

新しいチュートリアル:亜鉛-酸化銀バッテリ

亜鉛-酸化銀 (Zn-AgO) バッテリは, 重量当たりの容量が大きいため, さまざまな業界で利用されています. Zn-AgO バッテリは, 長い動作寿命や低い自己放電率 (保存期間が長い) などのすぐれた性能特性を備えています. サイズの大きな Zn-AgO バッテリは, 潜水艦, ミサイル, 航空宇宙など重要な用途に利用されています. サイズの小さいボタン電池は, 補聴器, 電子時計, その他低出力装置の小型電源に最適です.

この新しいアプリケーションは, 亜鉛-酸化銀バッテリーの放電をシミュレートします. 正負の電極における電気化学反応により, 電極の多孔性と化学種濃度が変化します.

Zn-AgO バッテリの放電特性は, このモデルで調べることのできる初期亜鉛濃度によって異なります. Zn-AgO バッテリの放電特性は, このモデルで調べることのできる初期亜鉛濃度によって異なります.

Zn-AgO バッテリの放電特性は, このモデルで調べることのできる初期亜鉛濃度によって異なります.

新しいチュートリアル:リチウム空気バッテリ

再充電可能な金属空気バッテリは, 主にその高い比エネルギーのおかげで, 最近大きな注目を集めています. リチウム空気バッテリの理論的エネルギー密度は約 11400 Wh/kg です. これはたとえば今日の携帯電話や電気自動車で使用されているリチウムイオンバッテリの 10 倍近い値です.

この新しいアプリケーションでは, 酸素の電気化学的還元により, 反応生成物質と電極の多孔率の変化が生じる, 多孔質正電極における酸素輸送などの, リチウム空気バッテリの放電を調査します.

さまざまな放電電流密度におけるリチウム空気バッテリの放電特性 さまざまな放電電流密度におけるリチウム空気バッテリの放電特性

さまざまな放電電流密度におけるリチウム空気バッテリの放電特性

ダルシーの法則インタフェースの無限要素領域

ダルシーの法則インタフェースは, 無限要素領域と境界流束の高度な計算をサポートするようになりました.