COMSOL Desktop® アップデート

全ての COMSOL Multiphysics® ソフトウェアユーザー向けに, バージョン5.6では, インタラクティブなクリッピング機能やコンテキストメニューなど, 「グラフィックス」ウィンドウの拡張機能が多数導入されています. これらおよびその他の COMSOL Desktop® アップデートの詳細については以下をご覧ください.

グラフィックスウィンドウの改善

COMSOL Multiphysics® バージョン5.5で導入されたグラフィックスウィンドウのコンテキストメニューは, 定義, ジオメトリ, メッシュ, 材料, マルチフィジックスなど, さらに多くのオプションをサポートするようになりました. 右クリックしてコンテキストメニューから選択することにより, モデリングワークフロー全体での選択を簡素化してくれます. グラフィックスツールバーには, YX, ZY, またはZXビューの新しいオプションがあります. さらに, x軸, y軸, またはz軸をデフォルトの 3D ビューの垂直軸として使用するかどうかを選択できます. 「設定」ウィンドウには, 「グラフィックス」ウィンドウのツールバーボタンを大きくするための新しいオプションがあります. これは, 高解像度のモニターに役立ちます. また, COMSOL Desktop® のカラーテーマを変更するためのオプションもあります.

The Graphics window in COMSOL Multiphysics version 5.6 showing a bracket model with a context menu opened and the Boundary Point Probe option highlighted.
グラフィックスウィンドウを右クリックすると, プローブなどの機能を選択範囲に追加するためのメニューが表示されます. この「マルチスタディブラケット最適化」モデルの中で示されています.

インタラクティブクリッピング

周囲のオブジェクトの内側にあるエッジ, 境界, およびドメインを簡単に選択するために, インタラクティブクリッピングを使用できるようになりました. 平面, ボックス, 円柱, 球を追加して, ジオメトリのどの部分を表示するかを選択します. インタラクティブなクリッピング機能は, モデルビルダー全体で機能し, グラフィックスツールバーのメニューボタンから利用できます. ツールバーボタンをクリックすると, デフォルトで「クリッププレーン」ノードがビューノードに追加され, 設定ウィンドウまたはグラフィックスウィンドウでインタラクティブに設定を調整できます. 複数のクリップ面でも, 追加して同時に使用できます.

A gray induction motor model with the inside exposed at the top, by way of clipping.
誘導モーターのモデルのクリップ面. 中央に表示されるギズモを使用すると, クリップ平面をインタラクティブに移動および回転させ, オブジェクト内のドメインと境界を視覚化して選択することができます.