結果と可視化アップデート
COMSOL Multiphysics® バージョン 6.4 では, 結果と可視化に関するいくつかの機能強化が導入されました.これには, 式ベースの透明度, プロット配列の効率的な作成, ストリームラインへのさまざまな改良が含まれます. これらのアップデートと詳細については, 以下をご覧ください.
式による透明度定義
透明度 サブ機能では, カラー数式 オプションと同様に, 式を用いて透明度を定義できるようになりました. この機能により, モデル内の物理量, パラメータ, 関数から透明度を制御でき, フェード表示, しきい値設定, 多変量可視化などの高度な視覚効果を実現できます. 例えば, 温度で色を変化させつつ, 応力や濃度によって透明度を変化させることができ, 切断することなく内部領域を表示し, よりリアルな半透明の材料を作成できます. 数式による透明度定義は, ほとんどの 3D プロットタイプで機能するほか, 高さ数式 を使用した 2D プロットでも機能します.
解配列
新しい 解配列 サブ機能により, 異なる時間, 固有モード, パラメーター値など, 複数の解状態を単一のプロットグループ内で並べて表示できます. 選択した各状態ごとにプロットが自動的に複製されるため, 再プロットすることなく, 時間変化, モード形状, パラメーターの変化を容易に比較できます. タイル間で配置とスタイルが共有されるため, カラースケールや視点が統一され, 一貫性がある見た目と再現性の高い比較が可能になります.
ストリームラインの改善
選択した境界から始まるストリームラインに対して, 大きさで制御されたポイント分布を使用できるようになりました. これにより, 均一なポイント分布を使用する場合よりも, 流れの定性的に興味深い部分をより多くのストリームラインで可視化できるようになります. さらに, 4次 Runge–Kutta 積分が追加され, ステップ長を調整するオプションも利用可能になりました. これにより, より高精度なストリームラインの計算が実現します.
3D ストリームラインは奥行き感のあるレンダリングになり, 多数の流線が密集している場合でも視認性向上しました. この新しいレンダリング手法は, ポイントおよび光線軌跡プロットにも適用されています.
環境マップ機能の改善
環境マップ機能がより柔軟になりました. この強化された機能により, 光沢のある素材の可視化を向上させ, プロットやジオメトリの背景として使用することができます. 主な更新内容は以下のとおりです:
- 4色で定義される空-地面マップに対応:空用2色, 地面用2色
- ユーザー定義マップのサポート:正距円筒画像またはキューブマップから作成可能
- 5つの新しい既定の環境マップを追加:画像に基づく4種類と, 1つの空-地面マップ




