金属プロセスモジュールアップデート

COMSOL Multiphysics®バージョン6.0では, 金属プロセスモジュールのユーザー向けに, 新たな相転移モデル, 相転移をモデル化するための新たな拡張機能, および相転移のインポート機能が追加されました. これらの金属プロセスモジュールのアップデートの詳細については, 以下をご覧ください.

新しい相転移モデル

鋼の焼入れシミュレーションでは, 金属相転移およびオーステナイト分解インターフェースの相転移ノードに, Kirkaldy-Venugopalan 相転移モデルが追加されました. この相転移モデルは, 主に鋼の焼入れ中の拡散型相転移に適しています. スチールギアモデルを使用して, 浸炭と焼入れのシミュレーションを行うことができます.

A metallic spur gear with a pitch diameter of 100 mm and twenty teeth.
スチールギアのモデルを使って, 浸炭や焼入れのシミュレーションを行うことができます.

簡略化された相転移モデリング

Leblond-Devaux, Johnson-Mehl-Avrami-Kolmogorov (JMAK), および Kirkaldy-Venugopalan 相転移モデルでは, 相転移の運動学を定義する代替手段として, TTTダイアグラムデータを使用できます. Koistinen-Marburger 相転移モデルを定義するには, Koistinen-Marburger 係数の代わりに, マルテンサイト仕上げ温度を使用することができます.

鋼の焼入れシミュレーションのための相転移のインポート

金属加工モジュールのユーザーに向けて, JMatPro®ソフトウェアから相転移データをインポートできるようになりました. インポートされたデータは, オーステナイトのフェライト, パーライト, ベイナイト, およびマルテンサイト相への分解を記述するために直接使用できます. 各相転移では, インポート時に適切な相転移モデルが自動的に構成されます.


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