非線形構造材料モジュールアップデート

非線形構造材料モジュールのユーザー向けに, COMSOL Multiphysics® バージョン6.0では, 10倍高速なクリープ計算, 異方性超弾性材料, 非局所塑性が導入され, 多くの非線形材料のパフォーマンスや, 粘塑性モデルの向上がはかられました. これらのアップデートの詳細については、以下をご覧ください.

異方性超弾性材料

超弾性材料の下に1つまたは複数のファイバー属性を追加することにより, 分散ファイバー束の効果によって剛性を高めることができます. 新しい属性にはHolzapfel-Gasser-Ogden, Linear Elastic, およびユーザー定義ファイバーの3つの材料モデルが含まれます. これらの新しい機能は新Biventricular Cardiac Modelチュートリアルモデルと既存のArterial Wall MechanicsおよびArterial Wall Viscoelasticityモデルに使われています.

A biventricular cardiac model showing the fiber directions in the Rainbow color table. 両心室心臓モデル. 心筋の繊維方向はHolzapfel-Gasser-Ogden異方性超弾性材料モデルで設定されます.

非局所塑性

延性材料の塑性をモデル化するときに, せん断帯または塑性ひずみの局所化が発生する可能性があります. これらのゾーンはメッシュサイズによって進展の仕方が異なります. 新しい非局所塑性機能が塑性および多孔質塑性機能に追加され, 塑性ひずみの局所化が発生したときにメッシュに依存しない解を得られるようになりました. この機能は既存のNecking of an Elastoplastic Metal Barチュートリアルモデルに使われています.

クリープと粘塑性の改善

クリープAnand粘塑性の新しい一般的なフレームワークにより, 計算速度とメモリ使用量が大幅に向上しました. 大型モデルでは10倍以上のスピードアップを実現. 非弾性ひずみ変数は, 後方オイラー, 前方オイラー, またはドメインODEsの時間ステッピング法のいずれかで求解されるようになりました.

クリープ速度を決定するために使用される等価応力のタイプがユーザー入力になりました. 非等方性クリープをモデル化するために, フォンミーゼス, ヒル直交異方性, 圧力, またはユーザー定義を選択できます. 複数のクリープ機構が機能している場合は, クリープノードの下に1つ以上のクリープノードを追加することもできます. これらの改善は新しいCreep Analysis of a Turbine Stator Bladeモデルと次の既存のモデルで使われています:

A turbine stator blade model showing the stress in the Prism color table. クリープ機能は二次クリープが引き起こすタービンステーターブレードの変形を計算します. クリープ速度は温度に大きく影響されます.

新しいファンデルワールス超弾性材料

新しいファンデルワールス超弾性材料モデルが追加され, 固体, シェル, およびメンブレインのゴムのような材料をモデル化しています. 複合材料モジュールが利用可能な場合, 材料モデルは多層シェルでも使用できます. この素材はKilianモデルと呼ばれることもあります.

新しい非弾性歪速度ノード

新しい非弾性ひずみ速度属性には, 既存の外部ひずみ機能と同様の効果があります. 違いは, 非弾性ひずみ速度を指定して, それを時間積分して非弾性ひずみ寄与として計算できることです. ひずみ速度は, ひずみテンソル, 変形勾配, 逆変形勾配, または3つの直交伸張で指定することができます.

新しい低減積分フレームワーク

アワーグラス安定化など, 積分低減のための新しいフレームワークが追加されました. 積分低減は積分点あたりの計算コストが高い場合に特に役立ちます. これは塑性クリープなどの多くの非線形材料モデルに当てはまります.

積分低減は新しい直交設定セクションから制御されます. これは線形弾性材料非線形弾性材料などのトップレベルの材料モデルの設定で使用できます. 選択された積分低減ルールは, 追加される可能性のあるすべてのサブノードに継承されます. この新しいフレームワークは次の既存のチュートリアルモデルで確認できます:

新しいチュートリアルモデル

COMSOL Multiphysics® バージョン6.0 では新しいチュートリアルモデルが非線形構造材料モジュールに追加されました.