アプリケーションビルダーアップデート
アプリケーションビルダをご使用の場合、COMSOL Multiphysics® バージョン 5.2a では、新しい組み込みアプリケーションオブジェクトメソッドが提供されており、起動後にアプリケーションのユーザーインターフェースを変更することができます。 また、外部の Web サイトにリンクして、ビデオを直接アプリケーションに埋め込むために使用できる、新しい2つのフォームオブジェクトがあります。 アプリケーションビルダのアップデートの詳細は、以下のとおりです。アプリケーションビルダーユーザーインターフェース編集のための新しいビルトインメソッド
アプリケーションを構築する場合、現在の方法では、アプリケーションビルダーの組込みツールにあるフォームエディターを使い、ユーザーインターフェースのレイアウトをインタラクティブにデザインします。
新しい組込みアプリケーションオブジェクトメソッドを使うことで、アプリケーションの起動後にユーザーインターフェースを変更することも可能になりました。
この機能更新により、色、テキスト、アイコン、フォント、状態の有効化等、以前のバージョンの COMSOL® ソフトウェアよりも多くの局面について、ユーザーインターフェースを動的に変更することが可能になります。
さらに、これらの更新は、メソッドの終了時ではなく、すぐに実装されます。
その結果として、グラフィックス更新コマンドと対応する updateGraphics
組込みメソッドは削除されました。
Record Code(コードを記録)ツールは、フォームエディターでアプリケーションに行ったインタラクティブな変更に対応するコードを出力します。
つまり、新しい機能を使った迅速なコード作成が容易になります。
この例では、Record Code(コードを記録)ツールは、テキストレベル 1 の色、フォント、サイズ、太文字設定メソッドにコードステートメントを出力します。
アプリケーションオブジェクトのオートコンプリート
メソッドからアプリケーションオブジェクトを編集する場合、メソッドエディターで作業を行う際に Ctrl+Space を押すことで、コードのオートコンプリートを利用できるようになりました。
ボタンのアイコンプロパティのためのコードのオートコンプリート。
ユーザーインターフェースコンポーネントのショートカット
フォームオブジェクト(およびメニュー、リボン、ツールバー項目)への参照を容易にするため、カスタム名を使いショートカットを作成できるようになりました。
これらのショートカットは、他のフォームオブジェクトで使用することも、アプリケーションオブジェクトの新しいメソッドへのアクセスを効率化するために使用することもできます。
例えば、form1/button1
などのパス構文を使ってフォームオブジェクトに参照する代わりに、現行バージョンでは、ショートカット plot_temp
を作成して、form1/button1
のすべてのユーザーのためのエイリアスとして使用することができます。
新しいフォームオブジェクトと機能強化
2つのフォームオブジェクト Hyperlink(ハイパーリンク)と Video(ビデオ)が新たに加わり、外部の Web サイトにリンクしたり、ビデオをアプリケーションに埋め込むために使用することができます。 さらに、既存のフォームオブジェクトも多くの機能が強化されており、例えば、Zoom Extents(全範囲ズーム)フォームオブジェクトにより、モデル全体がグラフィックスオブジェクトの範囲内に自動的に表示されます。 表を作成する際に、拡張ポリシーを grow に設定することで列のサイズを変更可能な表を作成することができ、また On data change イベントを使うことで、内容に変更があった場合に配列入力オブジェクトのイベントを作成することができます。
A Hyperlink form object, directing users to the COMSOL web page.
単位セット
新しい単位セット宣言を使うと、アプリケーションで入力や結果に使用する単位を変更する作業が容易になります。 例えば、単位セット宣言を作成してユーザー定義の単位グループを複数追加しておき、コンボボックスまたはラジオボタンフォームオブジェクトを追加することで、複数の単位グループから選択することができます。 この機能は、例えばアプリケーションで SI 単位とヤード・ポンド法単位の両方を使用できる場合に重要となります。
2つの単位系をサポートするアプリケーションのユーザーインターフェース
選択イベント
イベントノードで明示的な選択項目がサポートされるようになり、選択が変更された場合に必ずカスタムコマンドまたはメソッドを実行することが可能になりました。 例えば、グラフィックスオブジェクトで境界をクリックすると、何らかのイベントを開始させることができます。 この方法で境界条件に使用されている選択項目に境界を追加またはそこから削除すると、アプリケーションによって結果の選択項目が解析され、必要な場合は、ダイアログボックスが開き追加情報が表示されます。
構成可能なバージョン情報ダイアログ
アプリケーションのユーザーインターフェースに表示される バージョン情報ダイアログ ボックスにカスタムテキストを追加できるようになりました。 バージョン情報ダイアログ は、例えばアプリケーション作成者に関する情報や、法律に関する免責事項、ライセンス情報を追加するために使用します。 リンクの場所を構成し、自動、メニューバー、ツールバー、右下 オプションから選択することができます。 バージョン情報ダイアログセクションは、メインウィンドウ ノードの設定ウィンドウで利用することができます。