COMSOL Compiler™

COMSOL Multiphysics® バージョン 5.4 では COMSOL Compiler™ が加わりました. この新しい製品はライセンスファイルの要求なしに誰でも実行できる単独アプリケーションの作成を可能にします. COMSOL Compiler™ の能力と機能についての詳細は以下をご覧ください.

単独アプリケーションの作成

COMSOL Compiler™ を使うと, COMSOL Multiphysics® の アプリケーションビルダーで作成したアプリケーションを Windows® OS, Linux® OS, そして macOS 上の単独アプリケーションにコンパイルすることができます. そしてそのコンパイルされたアプリケーションは誰にでも配布することができ, 誰でもそのアプリケーションをライセンスファイルなしで実行することができます. アプリケーションのコンパイルは非常に簡単で, アプリケーションビルダーでボタンをクリックするだけです. コンパイルしたアプリケーションは専用のアイコンとスプラッシュスクリーンでカスタマイズすることができます.

アプリケーションビルダーは COMSOL Multiphysics® の Windows® バージョンの COMSOL Desktop® 環境に含まれています. または, もし既にアプリがある場合は, その MPH ファイルをコマンドラインからコンパイルすることができます. Linux® や macOS ユーザーにとってはその方が便利かもしれません.

COMSOL Compiler を使った単独アプリケーションの作成例

カスタムアイコンとスプラッシュスクリーンを持つ画像解析アプリケーション. Executable Settings ウィンドウの Compile ボタンをクリックして作成した実行ファイル.

カスタムアイコンとスプラッシュスクリーンを持つ画像解析アプリケーション. Executable Settings ウィンドウの Compile ボタンをクリックして作成した実行ファイル.

ビデオ: アプリケーションのコンパイル方法

COMSOL Compiler™ ライセンス

COMSOL Compiler™ は指名シングルユーザーライセンス, CPU 固定ライセンス, フローティングネットワークライセンスの下で, 同じタイプの COMSOL Multiphysics® ライセンスへのアドオンとして利用可能です. コンパイルされたアプリケーションは, 通常の COMSOL Multiphysics® フローティングネットワークライセンスにおけるバッチプロセスやクラスターコンピューティングのオプションはサポートしません. COMSOL Compiler™ ライセンスと合わせて, いくらでもコンパイルすることができ, 何人にでも単独アプリケーションを配布することができます.

コマンドライン引数

アプリケーションを起動する際にはコマンドライン引数を入力値として使いましょう. コマンドライン引数はアプリケーションビルダーの中で参照する宣言に自動的に書き込まれていますが, それを, 例えば入力データや構成設定として使用することができます. これはコンパイル済みアプリケーションにも使えますが, COMSOL Multiphysics® や COMSOL Server™ と共にアプリケーションを起動するときにも使えます. 例えば, コンパイル済みアプリケーションを呼び出すには倍精度の数値 400 を持つ入力引数 freq を使って次のように書きます:

myapp.exe -appargnames freq -appargvalues 400

COMSOL Multiphysics® では次のようになります:

comsol.exe -run myapp.mph -appargnames freq -appargvalues 400

COMSOL Server™ では次のように URL に直接引数を書きます: http:///app/myapp_mph?appargnames=freq&appargvalues=400

アプリケーションビルダーを使った入力引数の設定例 ターゲット周波数の入力引数設定
ターゲット周波数の入力引数設定



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