ポストプロセスと可視化アップデート
COMSOL Multiphysics® バージョン 5.4 では, 流線上の矢印, 評価グループ, レポート作成のテンプレートなどの新しいポストプロセスと可視化機能が加わり, くつかの改善がなされました. COMSOL Multiphysics® バージョン 5.4 のポストプロセスと可視化のアップデート詳細は以下をご覧ください.
流線上矢印
流線プロットに新しく流線上矢印が加わり,速度場の方向をハイライトできるようになりました. 矢印の分布を調整することもできるようになりました.
この機能は次のモデルの中で実行されています:
評価グループ
評価グループを使うと, COMSOL Multiphysics® ソフトウェアの前のバージョンよりも, より構造化されたワークフローで数値評価を実行できるようになります. 評価グループと評価機能の関係はプロットグループとプロットの関係と似たものになります. 計算された解を参照する評価グループの評価機能の全てを自動で更新することができるようになりました.
この機能は次のモデルの中で実行されています:
- composite_cylinder_buckling
- coupled_vibrations
- duct_right_angled_bend
- failure_prediction_in_a_laminated_composite_shell
- sedimentation
- small_concert_hall
レポートテンプレート
レポートを頻繁に作成する人にとっては, 標準レポートや詳細レポートなどのレポートテンプレートがあると便利です. それによって, 個人レベルにおいても, プロジェクトや組織内でのレポート内容の標準化においてもワークフローが見通しよくなります. テンプレートはファイルにセーブして配布することもできます.
引出しデータセット
引出しデータセットはポストプロセスの際に 2D ジオメトリを 3D に引き出します. これによってz 方向の解の振舞いがわかっており, その面内の解析だけをすればよいという場合に解析を簡単にしてくれます. また, プロットしたい式がz 座標に依存しない場合でも, 2D プロットよりも 3D プロットの方が見栄えがよい場合にも使うことができます.
この機能は次のモデルの中で使われています:

サーフェススリットプロット
サーフェススリットプロットは不連続場の可視化に使用します. ある式を上側に, 別の式を下側にプロットします. どちら側から見るかによって上側の値か, 下側の値を見ることになります.
この機能は次のモデルの中で使われています:
glTF™ エクスポート
glTF file™ フォーマットは 3D シーンの表示のために作られています. 3D プロットグループを glTF™ フォーマットにエクスポートすることで, そのプロットグループの内容の 3D 表示を含むファイルを得ることができます. そのファイルは Mixed Reality Viewer や Microsoft® の Paint 3D などの 3D 可視化ソフトで開くことができます. また, ウェブブラウザーにも glTF™ ビューワーがあります.
カスタムプロットの API 機能
新しいアプリケーションプログラミングインターフェース (API) 機能を使ってメソッドを書くことにより, カスタマイズされた 2D および 3D プロットを作成することができます. これらの新しいプロットタイプにはフィジックスや数式の評価は一切必要としません. 生データを用意するだけです. 全ての新しいプロットタイプには座標, 色, 連結性 (必要な場合) を用意します. 次のプロットタイプがサポートされています:
- 注記
- 矢印
- ライン
- ポイント
- サーフェス
- チューブ
新しいカメラとビューツールバーボタン
グラフィックスウィンドウに 3D モデルをより簡単にナビゲートする新しいツールバーボタンが加わりました:
- XZ ビュー (従来のZX ビューボタンと入替え)
- 90° 右へ回転
- 90° 左へ回転
- 直角法/遠近法射影
大きなプロットの高速レンダリング
可視化を行う際にはまずデータを評価して, それからハードウェア加速化 (装備されている場合) を行ってレンダリングします. このうち時間を要するのは第一のステップであるデータの評価です. しかし, 大きなプロットの場合は第二のステップにも時間がかかることがあります. この第二のステップであるレンダリングの新しいアルゴリズムによって, この部分が最大で従来の3倍まで速くなりました.
その他のユーザーインターフェース強化
- モデルツリーの中の警告ノードが評価エラーを起こすほどではないエラーを知らせます.
- 新しいライティングモデルで シーンライトが有効になっているときの 3D プロットの品質が向上しました.
glTF および glTF ロゴは Khronos Group Inc. の商標です
glTF 及び glTF ロゴは Khronos Group Inc. の商標です. Microsoft 及び PowerPoint は米国, そして/又は他の国の Microsoft Corporation の登録商標, または商標です.