LiveLink™ for AutoCAD^®

AutoCAD^® と COMSOL Multiphysics^® のジオメトリを同期

LiveLink™ for AutoCAD^® は, COMSOL^® モデルのジオメトリと対応する AutoCAD^® ファイル間の同期を可能にします. LiveLink™ for AutoCAD^® により, 設計の変更が自動的に反映されるため, 更新のたびに設計をインポートおよびエクスポートする必要がなくなります. 2つのプログラム間でジオメトリを同期すると, 設計が変更された場合でも, 材料とフィジックスの定義, および境界条件がそれぞれの CAD エンティティに関連付けられたままになります. LiveLink™ for AutoCAD^® は, 同期されたファイルの名前とパス, およびレイヤーの状態も追跡して, 不適切なドキュメントの同期を防ぎます.

LiveLink™ for AutoCAD^® 機能には, ジオメトリを AutoCAD^® から COMSOL Multiphysics^® にインポートするためのいくつかのオプションが含まれています. 長さの単位は, CAD ドキュメント (デフォルトオプション) または COMSOL^® から取得できます. AutoCAD^® からインポートされたオブジェクトには, ソリッド, サーフェス, 曲線, および点が含まれますが, シミュレーションに適用できない場合, ユーザーはこれらのいずれかを除外することを選択できます.

オフライン同期

プログラムが異なるコンピューターにインストールされている場合でも, 2つのプログラム間でファイルを同期できます. LiveLink™ for AutoCAD^® に含まれる LiveLink™ アドインを使用すると, ジオメトリの1つまたは複数のバージョンを含む同期ファイルを保存できます. その後, COMSOL Multiphysics^® モデルにロードして, パラメトリックスイープを計算できます. これは, 2つの異なるソフトウェアパッケージが異なる個人によって使用されている組織で特に役立ちます.

LiveLink™ アドインは, COMSOL Multiphysics^® インストーラーによってインストールされるだけでなく, シミュレーションアプリを実行するために COMSOL Client インストーラーによってインストールすることもできます. COMSOL クライアントインストールオプションを使用すると, アプリに対して同じプロセスを実行できます. つまり, 設計の準備, オフライン同期ファイルの保存, 解析用のシミュレーションアプリへのファイルの読み込みです.

パラメーターと選択を同期

LiveLink™ for AutoCAD^® の同期機能には, AutoCAD^® の材料またはレイヤーの割り当てから生成された設計パラメーターと選択が含まれます. AutoCAD^® ユーザーインターフェースにインストールされている COMSOL Multiphysics タブには, 同期するパラメーターを選択し, 作成する選択の種類を構成するためのツールが用意されています. COMSOL Multiphysics^® のユーザーインターフェースは, 同期されたパラメーターと選択の名前を追跡するための有益な設定ウィンドウを提供します. これらは, COMSOL Multiphysics^® でシミュレーションを設定するときに使用できるようになります.

AutoCAD^® の設計パラメーターは, COMSOL Multiphysics^® を介して繰り返しアクセスおよび更新できるため, 設計パラメーターの最適化研究やパラメトリックスイープが容易になり, 設計内の穴の直径やコンポーネントの厚さなどのプロパティの影響を評価できます. AutoCAD^® 設計の関係によって制御される設計パラメーターは, 引き続き読み取り専用の方法でアクセスでき, 境界条件やメッシュ要素サイズの設定を定義するときなど, シミュレーションの設定時に使用できます.

AutoCAD^® 内の CAD 設計で定義された選択により, シミュレーションの設定にかかる時間を大幅に短縮できます. たとえば, 同じ材料特性を持つすべてのドメインを, 簡単にアクセスできる1つの選択に自動的に収集できます.