LiveLink™ for Inventor®
LiveLink™ for Inventor® で Inventor® を COMSOL Multiphysics® とインターフェース

このモデルはセダン内部の音響をシミュレートします. スピーカーの代表的な位置の音源が組み込まれています. 結果では全体の音響圧力場と, キャビン内部の各点における周波数応答が表示されます.
Autodesk® Inventor® 環境内で COMSOL Multiphysics® シミュレーションを実行
LiveLink™ for Inventor® では COMSOL Multiphysics® 解析を有数の CAD ソフトウェア - Autodesk® Inventor® と組み合わせて, 3 次元機械設計ができます. Inventor® モデリング環境内で COMSOL Multiphysics の機能と統合でき, ジオメトリ設計機能を利用できます. LiveLink™ for Inventor® によりシミュレーションを設計ワークフローに統合できます. シミュレーション前のジオメトリの修復とフィーチャー削除のための機能, シミュレーションプロセス時のデザイン変更機能, 自動化パラメトリックスイープ, または調査の最適化による設計の最適化機能を備えています.
Inventor® GUI に埋め込まれた COMSOL Desktop®
COMSOL Multiphysics と LiveLink™ for Inventor® は, 設計の目的である環境におけるプロセスや物理的現象の働きを理解するにに役立ちます. また, さまざまな物理特性がデザインの中でどのように相互作用するかをシミュレートできます. LiveLink™ for Inventor® には COMSOL Desktop® が埋め込みツールとして Inventor グラフィカルユーザーインターフェース (GUI) 内にあり, 2 つの環境間の切り替えはシームレスに行われます. One Window インターフェースとして知られるこの環境には Model Builder, 設定ウィンドウ, COMSOL Multiphysics におけるモデル化で使い慣れたツール, アイコン, メニュー項目があります. さらに結果は Inventor のグラフィックツールとレンダリングで解析できます.
同期と連結性
LiveLink™ for Inventor® では Inventor CAD モデルを COMSOL Desktop® の COMSOL ジオメトリに直接同期させることができます. 必要な操作は COMSOL Desktop® から Inventor GUI に切り替えるだけです. あるいは One Window インターフェースで作業中は COMSOL 環境を終了し, Inventor ツールで CAD 設計を変更してからシミュレーション環境に戻ります. 設計の変更は自動的に反映されるので CAD モデルを COMSOL Multiphysics にエクスポートして再インポートする操作を繰り返す必要はありません. ジオメトリが変化しても連結性は維持されます. 2 つのジオメトリ間で同期が済んでも, モデルドメインと境界設定における物理特性の定義は記憶されて再度適用されます.
CAD モデルで作業をするとき, エッジの長さやホールの位置など, Inventor で定義したパラメーターは COMSOL Multiphysics で双方向的にアクセスできます. したがって, シミュレーションワークフローの一部としてパラメトリックスイープと幾何学的最適化を含むシミュレーション解析を実行できます.
ファイルインポートとファイルオープン
CAD インポートモジュール の機能で構築した LiveLink™ for Inventor® でインポートした Inventor CAD ファイルは, Parasolid® ジオメトリに変換されます. One Window インターフェースで作業していないとき, これらのジオメトリは, COMSOL Multiphysics で操作できます. たとえば CAD 設計周囲の包括的な塊を指定して, シミュレーションを実行するためのドメインとして機能させるようにすることができます. ただし, 一般には, 作成したシミュレーションで作業するときは Inventor で幾何学的パラメーターを変更し, One Window インターフェースの便利さを生かすのが普通です.
LiveLink™ for Inventor® では, CAD ファイルを Inventor 形式 (.ipt と .iam) でインポートできますが, さらに STEP, IGES, ACIS®, Parasolid ファイル形式のファイルもインポートできます. もうひとつの機能では, Inventor 部品やアセンブリを COMSOL モデルの一部として自動的に保存できます. これは正しい CAD モデルを個々のシミュレーションと関連付けるときに便利な機能であり, Inventor 環境から特定の COMSOL ファイルを開くと, 関連付けられた CAD モデルが自動的に読み込まれます. さらにこの機能では, 同僚と簡単に共有できる CAD とシミュレーションのモデルパッケージを作成できます.
ジオメトリの修復, フィーチャーの削除, 仮想操作
LiveLink™ for Inventor® には CAD インポートモジュールにあるすべての ジオメトリ操作ツールがあります. それらのツールには, 幾何学的異常の自動検知と修復, 定義済みの許容誤差で隙間を補修したあとのソリッド形成などがあります. フィーチャーの削除または修復操作の一環として削除を指定すると, 新しいフェイスの作成または, 周囲のフェースとのモルフィングによるフィルやパッチ処理によって得られたジオメトリの補修も自動的に行われます.
フィーチャーの削除も LiveLink™ for Inventor® にある重要なツールです. フィレットのような CAD モデルの重要なアーチファクトは, シミュレーションとは無関係の高密度なメッシュをシミュレーションモデルの特定の領域に作ってしまいます. さらに, CAD モデリングでは小さいエッジやフェイスなど重要でないフィーチャーができることがあり, これも高密度にメッシュ化した領域につながるため, フィーチャーを削除する必要があります. これらの領域は LiveLink™ for Inventor® が自動的に検出できるので, Inventor 環境で変更するか, LiveLink™ for Inventor® に組み込まれた削除/補修ツールでフィーチャーを削除します.
フィーチャーを削除する代わりに, COMSOL Multiphysics では仮想ジオメトリ操作を行うこともできます. この補完機能では, 特定の幾何学的フィーチャーの無視と, 仮想ジオメトリのメッシュ化を COMSOL メッシュ化ツールに指示して, 簡単で計算的に負荷のかからないシミュレーションが可能です. フィーチャーの削除操作でこのようなフィーチャは削除されますが, サーフェスの曲率が少し変化することがあり, 接触応力のスタディなどの用途で誤ったシミュレーションが作成されるおそれがあります. 仮想操作ではこれらのアーチファクトを非表示にして, 計算リソースの必要性を少なくし, 一方ではオリジナルのサーフェス曲率に基づいたシミュレーションメッシュを維持します.
Autodesk と Inventor はアメリカとその他の国々の両方またはいずれかにおける Autodesk, Inc. とその子会社, 系列会社のすべてまたはいずれかの登録商標です. その他の商標はすべてそれぞれの所有者の財産です. 以上の商標の所有者の一覧については http://www.comsol.com/tm を参照してください. COMSOL AB とその子会社および製品はそれらの商標の所有者と提携しておらず, それらの商標の所有者による承認, 資金提供, あるいは支援を受けていません.
機能
- Inventor® 2018 または 2019 バージョンの CAD ソフトウェアと COMSOL Multiphysics® が同時実行しているときに両者間で同期する LiveLink™ インタフェース
- Inventor® GUI 内の埋め込み COMSOL Desktop® と連携, または同時に実行する 2 つの独立したプログラムとして機能
- Inventor® ジオメトリと COMSOL Multiphysics® 間で 3D 幾何学的オブジェクト (ソリッドとサーフェス) を同期
- 同期したジオメトリは連携性が高い. すなわち, 再同期後に COMSOL Multiphysics でモデル設定を再適用することなく COMSOL Multiphysics® 内で CAD モデルを変更可能
- 材料選択と他のユーザー定義選択を Inventor® 設計と COMSOL® モデル間で同期
- 手動により, またはパラメトリックソルバーまたは最適化ソルバーで Inventor® 設計と COMSOL Multiphysics® モデル間でパラメータを同期させて COMSOL Multiphysics® ジオメトリを変更
- 最も一般的な CAD ファイル形式のファイルインポート. 以下の表を参照
- 周囲ドメインでの現象をモデル化するためにジオメトリをカプセル化
- Parasolid® 形式と ACIS® ファイル形式にジオメトリファイルをエクスポート
- ジオメトリ不整合の特定と, 面接合によるソリッドの作成を通じたジオメトリの修復
- フィレット, 小エッジ, 細片, 小フェース, スパイクの検出と削除によるフィーチャーの削除
- 面を手動で削除し, その結果生じたギャップを埋める (新しい面の作成) または塞ぐ (隣接した面の縮小または拡大) ことで修復
- ソリッドオブジェクトから面を除去して新しいソリッドオブジェクトを作成
- 孔や空洞をキャッピングして空間を埋め, モデリングドメインを作成
- 周囲のサーフェスを拡大または縮小して削除した面を塞ぐ
対応ファイル形式一覧
すべてのファイル形式がすべてのシステムでサポートされているわけではありませんのでご注意ください. 詳細は 動作環境 を参照ください.
ファイルフォーマット | 拡張子 | バージョン | インポート | エクスポート |
---|---|---|---|---|
ACIS® | .sat, .sab, .asat, .asab | 2021 1.0 まで (インポート), R4, R7, 2016 1.0 (エクスポート) |
||
AutoCAD® | .dwg | 2.5–2022 | ||
AutoCAD® DXF™ | .dxf | 2.5–2022 | ||
IGES | .igs, .iges | 5.3 まで | ||
Inventor® アセンブリ | .iam | 11, 2008–2022 | ||
Inventor® パーツ | .ipt | 6–11, 2008–2022 | ||
NX™ | .prt | 1980 まで | ||
Parasolid® | .x_t, .xmt_txt, .x_b, .xmt_bin | 34.0 まで | ||
PTC® Creo® Parametric™ | .prt, .asm | 1.0–8.0 | ||
PTC® Pro/ENGINEER® | .prt, .asm | 16 から Wildfire® 5.0 | ||
SOLIDWORKS® | .sldprt, .sldasm | 98–2022 | ||
STEP | .step | AP203, AP214, AP242 (インポート), AP203 (エクスポート) |
どのビジネスもシミュレーションニーズもそれぞれ違います. COMSOL Multiphysics® ソフトウェアがお客様のご要望を満たすかどうかをきちんと評価するために, 我々にご連絡ください. 我々のセールス担当と話をすれば各個人に向いたお勧めや, しっかり文書化されたモデルなどをお送りすることができ, 最大限の評価結果を引き出すことができます. 最終的にどのライセンスオプションがあなたの要望にとって最適かを選択することができます.
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