COMSOL® 製品概要

波動光学モジュールによるマイクロ光学・ナノ光学デバイスの解析

光学デバイス最適化用シミュレーションソフトウェア

シミュレーションは, 実験データと理論で光学装置デザインを立証するのに使われます. しかし従来の大型光学構造のシミュレーション方法では, ジオメトリが電磁波長よりも大きく, 計算にコストと時間がかかります. 波動光学モジュールはCOMSOL Multiphysics®プラットフォームソフトウェアのアドオンで, 光学モデリングのニーズに応える効率的なオプションです.

波動光学モジュールには特化ビームエンベロープ法が含まれており, 大型従来の方法よりも少ない演算リソースで光学デバイスのシミュレーションを実行することが可能です. 光学装置モデリング機能として, 非線形波動伝搬に便利な領域偏光なども含まれています. 材料ライブラリには, レンズ用ガラスや半導体材料等1400を超える材料の屈折率分散関係が備わっています. 

光デバイスや集積光学, 光導波路, カップラー, 光ファイバー等の設計を最適化するには, 実環境におけるシナリオを考える必要があります. COMSOL®ソフトウェアのマルチフィジックスモデリング機能で, レーザー加熱や半導体キャリア輸送, 応力光学効果などの他の物理要素の光学構造への影響を調べることができます.

ビームエンベロープ法による大型光学構造のモデル化

波動光学には効率よいモデル化と複雑な数式計算が可能な数値解法が必要です. ビームエンベロープ法によって, 従来の近似値ベースに頼らず大型光学シミュレーションのためにゆっくりと変化する電場エンベロープ解析ができます. この方法は従来の方法よりも少ないメッシュ要素で伝播波を解像します.

Did You Know? The beam envelope method is a simulation method for laser heating and accurately solves for fields and losses near the focus of the beam, when the heated domain is large in comparison to the wavelength.

ビームエンベロープ法は高効率・高信頼性の波動光学シミュレーションです. 波動光学モジュールでは, 同様に重要なマクスウェル方程式の離散化に基づいた従来の完全波動伝播法も利用できます. どちらの方法も有限要素法(FEM)を基盤としています.

 

波動光学モジュールについてくるもの

波動光学モジュールでは, COMSOL Multiphysics®ソフトウェアプラットフォームの中心機能と組み合わせて利用できる特化波動光学モデリング機能がついてきます.

波動光学モジュールで利用できるモデリングツール

  • 光デバイス
  • 集積光学
  • 光導波路
  • 結合器
  • 光ファイバー
  • 光結晶
  • 非線形光学
  • 周波数混合のための高調波発生
  • レーザー
    • ロッドレーザー
    • スラブレーザー
    • ディスクレーザー
    • 半導体レーザー
    • レーザー加熱
    • レーザー光伝播
  • プラズモンとプラズモンデバイス
  • 格子
    • ファイバーブラッグ格子
    • 六角格子
  • 分散
    • 光分散
    • 表面分散
    • ナノ粒子分散
  • ポラリトン
  • テラヘルツデバイス
  • 増幅器
  • 光リソグラフィー
  • 光電子
  • 光学センサー
  • メタ材料
  • ホログラフィックデータ保存
  • グラフェン
A model of a photonic crystal waveguide, created with the Wave Optics Module. A photonic crystal waveguide, in which a photonic band gap is obtained so that only waves of a certain frequency range can propagate.

マルチフィジックスカップリング

波動光学モジュールに含まれている機能

  • レーザー加熱

追加モジュールで利用できる機能

  • 半導体物理等の光電子
  • 構造変形, 応力, 熱膨張による部品性能変化
  • 電気光学 (EO) 効果
  • 磁気光学 (MO) 効果
  • 応力光学 (SO) 効果
  • 音響光学 (AO) 効果
  • 波動光学と結合した光線光学

波動光学モジュールの特長・機能

下記の波動光学モジュール各機能をクリックすると, より詳しい説明が表示されます.
波動光学モジュールには幅広いマイクロ光学デバイスやナノ光学デバイスのモデリング用の定義済みフィジックスインターフェースが多数ついてきます.

Did You Know? A physics interface is a user interface for a specific physics area that defines equations together with settings for mesh generation, solvers, visualization, and results.

波動光学モジュールで利用できる物理学に基づいたモデリングインターフェース

  • 電磁波-ビームエンベロープ
  • 電磁波-周波数領域
  • 電磁波-陽的時間
  • 電磁波-過渡

半導体モジュールを追加することで 電磁波-ビームエンベロープと電磁波-周波数領域インターフェースの利用も可能になります.

An example of a model created with physics-based modeling interfaces in the Wave Optics Module.

The electric field in a Fresnel lens calculated three different ways for verification: the Fresnel approximation, the built-in Electromagnetic Waves, Beam Envelopes physics interface, and the Electromagnetic Waves, Frequency Domain physics interface.

波動光学モジュールによって素早く簡単に2D, 2D軸対称, 3Dドメインのモデル設定ができます. 解析には基盤境界条件と高度境界条件の両方が含まれます.

波動光学モジュールの境界条件

  • ポート
  • 数値
  • 解析形状
  • ユーザー定義 
  • 任意回折次数のある周期ポート
  • 分散境界条件
  • 整合境界条件
  • 周期的条件 
  • フロケ周期性またはブロッホ周期性
  • 推移境界条件 
  • フィールド連続性
  • 流束・ソース 
  • 完全導電体
  • 完全磁気導体 
  • インピーダンス境界条件
  • 表面電流密度 
  • 表面磁流密度
  • 電場
  • 磁場

波動光学モジュールで利用できる領域レベルモデリングツール

  • 偏光
  • 遠方界解析
  • 完全整合層
  • 分散フィールドフォーメーション 
  • ガウスビーム
  • 線形偏光平面波
  • ユーザー定義
An example of modeling scattering in COMSOL Multiphysics. A hexagonal grating with half spheres reflects a plane wave in this scattering example model. The results include the ensuing electric field and the diffraction efficiency.

材料定義や支配的マクスウェル方程式, 境界条件等をソフトウェア内で直接変更でき, シミュレーションのフル制御が可能です. これによりメタ材料等, 工学的性質とジャイロ磁気材料・キラル材料でユーザー定義した幅広い材料を自由自在に作成できます. 方程式基盤モデリングによって仮定や見積に頼らず, 光学シミュレーションに必要なインプット・アウトプットを正確にカスタマイズ化できます.

ユーザー定義材料による高い柔軟性の方程式に基づいたモデリング

  • 屈折率
  • 誘電率・透過率・伝導率
  • 屈折率分布指数・複素数値指数
  • 周波数依存材料特性
  • 異方性
  • 損失性
  • 非線形
    • 不均質
  • 分散性材料
    • ドルーデ-ローレンツ
    • デバイ
    • セルマイヤー
  • 周波数変数
  • 波長変数
  • ジャイロ磁気材料
  • キラル材料
  • 工学的性質を持つメタ材料
  • 異方性特質のための関連3x3テンソル代数へのアクセス
  • 高次回折モードのフロケ周期構造
 
波動光学モジュールには自動メッシング機能がついており, 最先端ソルバーと一緒にFEMを通じて内部電磁現象の波長を解像することができます. 数種類の有限要素メッシュ要素が利用できます.

Did You Know? If you have prior knowledge of the wave vector or phase function everywhere in your simulation, you can dramatically reduce the number of mesh elements needed to solve your model by using the beam envelope method.

波動光学モジュールの有限要素メッシュタイプ

  • 四面体
  • 六面体
  • プリズム形
  • ピラミッド形
  • 三角形
  • 四辺形
  • 周期的
  • 線形高次節点基盤エッジ要素離散化
  • 四面体・プリズム形・ピラミッド形・六面体・三角形・四辺形要素の組合せ
An example of using physics-controlled meshing in a wave optics model. A directional coupler, formed by two side-by-side optical waveguides, is modeled with physics-controlled meshing using a swept mesh to determine the electric field norm.

波動光学モジュールにはソルバーと数値的解決を立証するスタディが各種包括的に揃っています. 固有周波数や周波数領域, 波長領域, 境界モード解析も利用できます.

波動光学モジュールの数値解法

  • FEM基盤全波伝播
  • FEM基盤ビームエンベロープ法
    • 単方向性
    • 双方向性

波動光学モジュールのスタディタイプ

  • 固有周波数
  • モード解析
  • 周波数基盤または波長基盤
  • 時間依存性
  • 適応周波数スイープ
An example of an optical ring resonator model that uses study types available with the Wave Optics Module. Two boundary mode analyses and a frequency-domain study are run to obtain the electric field and the reflectance, transmittance, and loss in this optical ring resonator.

シミュレーション結果を明確に分かりやすく伝えることができます. 波動光学モジュールで使えるポスト処理ツールによって, Sパラメーターメトリクス, 伝送特性, 反射特性などが計算できます. 任意のフィールド値を可視化・ポスト処理するための高度なツールも利用できます.

波動光学モジュールのポスト処理機能

  • 統合・評価・可視化
    • 電場コンポーネント
    • 磁場コンポーネント
    • エネルギー
    • 電力潮流
    • フィールド量を合成
    • 電力損失密度
  • 抽出
    • Sパラメーターメトリクス
    • 伝送係数・反射係数
An example of a model that uses postprocessing features available with the Wave Optics Module. A wire grating unit cell is modeled, where Floquet boundary conditions define the periodicity. The unit cell is multiplied to form a 3D object. The coefficients of transmission, reflection, and first-order diffraction are also computed.

周りの人々のために同じシミュレーションを何度も繰り返す必要がなくなったら, 新しいプロジェクトの開発にどれほど時間とエネルギーを費やすことができるようになるでしょう. アプリケーションビルダーで, モデルのインプットを制限しアウトプットを制御することでワークフローを更に簡素化したシミュレーションアプリを作ることができ, チームメンバーが独自の解析をできるようになります.

アプリケーションによって部品内波長などの設計条件変更が簡単になり, シミュレーション全体を調整せずに何度でもテストをすることができます. テストが素早く実行できるだけでなく, チームメンバーにアプリを配布することで各自が自由自在に解析できるようになり, 仕事の効率が上がり他のプロジェクトに割く時間ができます.

シンプルなプロセス

  1. 波動光学モデルを特殊ユーザーインターフェース (アプリ) に変換
  2. ユーザー用インプット・アウトプットを選択しニーズに応じてアプリケーションをカスタマイズ化
  3. COMSOL Server™COMSOL Compiler™製品を使ってチームメンバーへのアクセスを許可
  4. サポート不要でのチームによる独自の設計解析が可能

シミュレーションアプリを作成・利用することで, チームや組織, クラスルームや顧客などのシミュレーション能力がアップします.

An example of a specialized app used for analyzing a polarizing beam splitter. A Gaussian beam travels through two glass prisms, separated by a stack of alternating high and low refractive index materials. The wave is either reflected or not, depending on the design and simulation parameters chosen by the app user.

実環境のための光デバイスと光導波路の開発

実環境で正しく作動する光学構造や光学デバイスを設計するには, 他の物理要素の影響も考慮に入れなくてはいけません. COMSOL Multiphysics®ソフトウェアと波動光学モジュールで, 複数の物理要素の影響を簡単に組み合わせて一度に分析することができます.

多くの波動光学応用は, レーザー加熱や応力光学の構造機構, 半導体レーザーなど様々な物理要素に左右されます. マルチフィジックスシミュレーションによって, すべての物理的影響を一つのモデリング環境下において総合的なシミュレーション調査をすることができます.

最終製品に影響のある特定の物理要素について調べる必要がありますか? 波動光学モジュールはどんなモジュールとも組合せられうことができ, COMSOL Multiphysics®ソフトウェアプラットフォームの中心機能とシームレスに融合します. つまり, モデリングの対象がどんな分野のアプリケーションや物理であっても, 一定のワークフローが確保できるのです.

3D model of laser heating. Laser heating of a semitransparent medium. The temperature and light intensity in the material are shown.

どのビジネスもシミュレーションニーズもそれぞれ違います. COMSOL Multiphysics® ソフトウェアがお客様のご要望を満たすかどうかをきちんと評価するために, 我々にご連絡ください. 我々のセールス担当と話をすれば各個人に向いたお勧めや, しっかり文書化されたモデルなどをお送りすることができ, 最大限の評価結果を引き出すことができます. 最終的にどのライセンスオプションがあなたの要望にとって最適かを選択することができます.

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