CAD インポートモジュール

CAD ファイルを COMSOL Multiphysics® にインポートし, 解析の準備をする

COMSOL Multiphysics® ソフトウェアのアドオンである CAD インポートモジュールは, 2つの方法でモデリングワークフローを支援します. 1つ目は, Parasolid® ソフトウェア, ACIS® ソフトウェア, STEP, IGES 形式などの一般的なファイル形式や各種 CAD システムのネイティブファイル形式など, さまざまなファイル形式のサードパーティ製 CAD ソフトウェアのジオメトリをインポートできることです. 2つ目は, 転送時にエラーを継承するジオメトリを修復し, 過度に詳細なジオメトリを無効にし, 不必要に細かいメッシュを引き起こすジオメトリエンティティを削除するためのツールを使用して, インポートしたジオメトリを解析できる状態にすることです.

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ガスタービンモデルの灰色の CAD ジオメトリ.

CAD ファイルのインポート

ほとんどの CAD ソフトウェアは, Parasolid® ソフトウェア, ACIS® ソフトウェア, STEP, IGES ファイル形式のエクスポートをサポートしており, CAD インポートモジュールを使用して COMSOL Multiphysics® に簡単にインポートできます. さらに, SOLIDWORKS®, Inventor®, PTC® Creo® Parametric™, NX™, AutoCAD® などの多くの CAD システムのネイティブファイル形式をインポートできます. 別製品である File Import for CATIA® V5 のファイルインポートは, このシステムのネイティブファイル形式のインポートをサポートします. CAD インポートモジュールをインストールすると, モジュールに含まれている Parasolid® ジオメトリエンジンを使用して, すべての CAD モデルとファイルが Parasolid® ジオメトリに自動的に変換されます.

これらのジオメトリは, COMSOL Multiphysics® と CAD インポートモジュールを使用して変更することができます. エラーを修正するだけでなく, CFD, 音響, または電磁気の解析で使用する CAD デザインの周囲にモデルドメインを作成するなど, ジオメトリに変更を加えたい場合もあるでしょう. CAD モデルのほとんどは, 製造される物体のジオメトリであり, シミュレーションは, 空気の流れなどの物体の周りの現象をモデル化するために使用されています. これらの変更が行われると, CAD インポートモジュールを IGES, STEP, Parasolid®, または ACIS® ファイル形式でエクスポートし, 他のツールにインポートできます. STL, PLY, 3MF などの表面メッシュのファイル形式は, アドオン製品なしで COMSOL Multiphysics® によってサポートされています.

インポート機能では, ジオメトリの物理演算やその他の設定を保持するために, 関連ジオメトリのインポートをサポートします. ファイルがインポートされると, ソフトウェアは CAD ファイル内の情報を読み取り, ファイル内のジオメトリエンティティを識別します. 設計変更のためにファイルが再インポートされた場合, COMSOL Multiphysics® のすべての選択が更新され, 関連規則に従って保持され, 重複作業が排除されます. この情報は通常, 作成されたソフトウェアのネイティブ形式で保存された CAD ファイルをインポートするときに利用できます.

ファイルのインポートおよびエクスポートでサポートされている形式

すべてのファイル形式がすべてのオペレーティングシステムでサポートされているわけではないことにご注意ください. 詳細については, システム要件 をご参照ください.

ファイルフォーマット 拡張子 バージョン インポート エクスポート
ACIS® .sat, .sab, .asat, .asab 2021 1.0 まで (インポート),
R4, R7, 2016 1.0 (エクスポート)
AutoCAD® .dwg 2.5–2022
AutoCAD® DXF™ .dxf 2.5–2022
IGES .igs, .iges 5.3 まで
Inventor® アセンブリ .iam 11, 2008–2022
Inventor® パーツ .ipt 6–11, 2008–2022
NX™ .prt 1980 まで
Parasolid® .x_t, .xmt_txt, .x_b, .xmt_bin 34.0 まで
PTC® Creo® Parametric™ .prt, .asm 1.0–8.0
PTC® Pro/ENGINEER® .prt, .asm 16 から Wildfire® 5.0
SOLIDWORKS® .sldprt, .sldasm 98–2022
STEP .step AP203, AP214, AP242 (インポート),
AP203 (エクスポート)
 

インポート時にジオメトリを修復する

CAD モデルを構築する目的とは, 実際の製品をデジタルで表現することです. このデジタル版には, 製品の3D ジオメトリと, 製造に必要な情報が含まれています. 3D CAD ジオメトリは通常, 実物に忠実ですが, 目立たない小さな異常がジオメトリ全体に発生することがあります. これは, コンピューターの複雑な形状を表現する機能の数値的な限界, 一部の古い CAD ファイル形式の限界, 人為的なエラー, またはファイル形式間でのデータの変換などが原因となっています. このような小さな異常により, たとえば, 面がエッジで完全に一致していなかったり, 面の法線とエッジの方向に一貫性がなかったりする場合があります. その結果, COMSOL Multiphysics® でメッシュを生成する際に, 有効かつ万全なジオメトリを形成できない可能性があります. そのため, シミュレーションを開始する前の, インポートプロセス中に常にデフォルトでジオメトリの修復が実行されます.

CAD インポートモジュールでは, インポート時の自動修復に加え, インポート後に CAD モデルを手動で修復する機能があります. たとえば, 手動で面を選択し, 公差の操作でギャップを埋めてソリッドを形成することができます. または, ギャップのエッジを自動的に特定し, そのエッジを入力として使用し, ギャップをカバーする新しい面を生成して, ソリッドを形成することもできます.

解析のためのジオメトリのデフィーチャー

CAD モデルを適切に修復しても, ジオメトリが複雑であったり, モデル内に存在する小さな幾何学的フィーチャーの数によって, シミュレーションに使用することが難しい場合があります. メッシュを作成する前に, これらのフィーチャーをジオメトリから削除しない限り, メッシュ要素の数が過剰に膨らむ可能性があり, その結果, 必要以上の計算リソースが必要になります.

フィレット, 溝, ねじ山, 穴など, 製造には必要な形状のフィーチャーですが, 特定のタイプのシミュレーションには無関係なものもあります. CAD インポートモジュールには, それらを削除してジオメトリを単純化するツールがあります. フィレットや面取りを削除したり, 穴を埋めたり, 面のグループを削除して, フィリングやパッチで均一な面に置き換えることができます.

小フェース, スライバー面, スパイク, 小エッジなど, CAD モデリングやインポートの過程で発生した不要なフィーチャーもあります. これらは, インターフェイスでタイプを選択し, 公差を指定することで, この幾何学的フィーチャーの発生をすべて識別し, 削除することができます. 修復に指定したのと同じ公差を利用して, インポートプロセスの一部として自動的にデフィーチャーを実行することもできます.

 

仮想ジオメトリ操作を実行してメッシュを簡素化する

仮想ジオメトリ操作の実行は, インポートされたジオメトリが変更されないことを除けば, デフィーチャーのプロセスと同様です. 仮想ジオメトリ操作では, ジオメトリを変更する代わりに, シミュレーションに大きな影響を与えない, あるいは目的のシミュレーションにあまり関係のない特定の機能を無視するようにメッシャーに指示します. その後, メッシュは仮想ジオメトリ上で実行されます. このような操作には, 頂点, エッジ, および面の無視や, 複合エッジと面の形成, エッジと面の崩壊などが含まれます.

仮想ジオメトリ操作には, 2つの方法があります. 無視する面, エッジ, 頂点は手動で選択できますが, 一連の仮想操作 (必要に応じて編集可能) を使用し, 小さなフィーチャーを認識して削除する自動詳細削除操作もあります.

COMSOL Multiphysics® プラットフォームに含まれているこれらの操作は, CAD インポートモジュールを補完するデフィーチャーツールとなっています. この機能は, ジオメトリのフィーチャーを無効化または修復によって簡単に削除できない場合, またはシミュレーションでジオメトリの曲率をそのまま維持する必要がある場合に特に役立ちます.

CADソフトウェアとの直接インターフェース

CAD ソフトウェアも使用するCAE エンジニアに向けて, COMSOLは, 特殊なLiveLink™技術を使用して, COMSOL Multiphysics®を主要なCADソフトウェアパッケージにそれぞれ接続する複数のアドオン製品を提供してします. LiveLink™製品の同期機能は, 一方のプログラムで変更が加えられると, もう一方のプログラムのジオメトリを自動的に更新します. LiveLink™製品を使用すると, さらなる解析のために変更を加える場合, CAD ジオメトリ全体のインポート/エクスポートや再インポートを行う必要がなくなります.

この機能を含む現在の製品のリストは次のとおりです:

どのビジネスもシミュレーションニーズもそれぞれ違います. COMSOL Multiphysics® ソフトウェアがお客様のご要望を満たすかどうかをきちんと評価するために, 我々にご連絡ください. 我々のセールス担当と話をすれば各個人に向いたお勧めや, しっかり文書化されたモデルなどをお送りすることができ, 最大限の評価結果を引き出すことができます. 最終的にどのライセンスオプションがあなたの要望にとって最適かを選択することができます.

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