COMSOL® 製品概要

光線光学モジュールでの大型光学系における光線追跡シミュレーション

光学光線追跡ソフトウェア

光線光学モジュールはCOMSOL Multiphysics®ソフトウェアのアドオンで, 光線追跡アプローチによる電磁波伝播のモデル化を可能にします. 伝播波は光線として扱われ, モデルジオメトリの境界で反射, 屈折または吸収されます. この電磁放射処理はジオメトリが波長よりも大きな場合, 適切な近似値を利用しています.

光線光学モジュールをCOMSOL®製品の他モジュールと組み合わせると, 温度勾配や変形ジオメトリ内光線の追跡ができるようになり, 一つのシミュレーション環境下でのハイファイ構造熱光学性能 (STOP) 解析が可能となります.

光線光学モジュールについてくるもの

光線光学モジュールにはCOMSOL Multiphysics®ソフトウェアプラットフォーム の中心機能と組み合わせられる特殊光線光学モデリングのための機能がついてきます.

光線光学モジュールで利用できるモデリングツール

  • 自動車照明
  • 建物照明・室内照明
  • カメラ
  • 屈折率分布型 (GRIN) レンズ
  • 干渉計
  • レーザー空洞安定性解析
  • レーザー集光システム
  • LiDARシステム
  • 光学フィルター
  • モノクロメーター
  • 太陽熱放射と太陽熱発電
  • 分光計
  • 構造‐伝熱‐光学‐パフォーマンス (STOP) 解析
  • 望遠鏡
  • 熱レンズ効果


マルチフィジックスカップリング

光線光学モジュールに含まれている機能:

  • 光線熱源



光線光学モジュールの特長・機能

下記の光線光学モジュール各機能をクリックすると, より詳しい説明が表示されます.

光線光学モジュールにはミラーやレンズ, プリズム, 開口絞り等のジオメトリ重要部品ライブラリがついてきます. 各部品は完全にパラメーター化されており, その多くに異なるインプットパラメーターを組み合わせた変異型も含まれているため, 光学設計に合わせ適宜変更できるようになっています.

例えば, 球面ミラーまたは円錐ミラーをジオメトリシーケンスに挿入したり, サーフェスが凹型か凸型かを特定したり, 曲率半径を入力したり, クリア径, 全径, 平面径 (該当する場合) のいずれかを特定したりできます. このようなインプットは手動調整, またはパラメトリックスイープスタディによって自動調整することができます. 更に, ビルトイン作業面を使い前回挿入された部品に従って部品を配向することもでき, 部品は自動的に名称付きオプションとなり境界条件を正しいサーフェスへ簡単に割り当てられます.

光学光線モジュールの部品ライブラリ

  • レンズ
    • 球面
    • 円錐
    • 非球面
    • ダブレット
  • ミラー
    • 球面
    • 軸内・軸外円錐ミラー
    • 平面
  • 開口絞り
    • 円形
    • 長方形
  • 複合放物面集光器
    • 軸対称
    • トラフ
  • ビームスプリッター
  • プリズム
  • 再帰反射器
An image showing a collection of parts included with the Ray Optics Module. The Part Library for the Ray Optics Module includes a wide variety of geometry parts, including: elliptical planar mirror (1), compound parabolic concentrator (2), spherical lens (3), spherical mirror (4), rectangular and circular aperture stops (5), off-axis conic mirror (6), and corner cube retroreflector (7).
A visualization of the rays in a Newtonian telescope. Rays in a Newtonian telescope featuring a spherical primary mirror and flat elliptical secondary mirror.
A visualization of the rays in a model of the Hubble Space Telescope. Rays in the Hubble Space Telescope, which uses a standard Ritchey-Chrétien geometry consisting of two on-axis conic mirrors.

各媒体の屈折率は, 光学分散関係から直接または派生して特定することができます. セルマイヤー係数等の分散係数は, 材料データベースから読み込むか, ユーザー定義材料として直接入力することができます. 屈折率は複雑な性質で, 実際の部品が媒体内の光速を決める要因である一方で, 仮想部品は光線減衰か増大の原因となります.

熱光学分散係数も利用でき, 温度に基づいた屈折率を調整できます. また温度と波長依存を一組のセルマイヤー係数に組合せる温度依存セルマイヤー分散モデルもあり, 特に低温材料に役立ちます.

A slice plot of a double Gauss lens system. A double Gauss lens system shown as a 2D slice. The six lenses are made of three different glasses (shown in blue, green, and red) that have different optical dispersion coefficients.

光線は, 光線-境界連成の次数を特定する必要なく, 経路で自動的にジオメトリ境界を検出します. 光線はサーフェスに到達すると, 拡散的または鏡面的に反射, 屈折または吸収されます. また条件的な境界連成または与えられた確率で任意に選んだ二つの異なる境界連成を指定することもできます.

誘電性媒体間の境界で, 各入射光線は確定的に反射光線と屈折光線に分割されます. 全反射も自動的に検出されます. 光線密度の計算が必要な場合は, フレネル方程式によって自動的に反射光線と屈折光線のために更新されます. また, フィルターや反射防止コーティング, 誘導体ミラーとして使われる材料不連続性の薄型誘導体層を定義することもできます.

光線光学モジュールに含まれている境界条件

  • 吸収
  • 回折格子
  • 散漫 (ランバート) 散乱
  • 定義済み光学部品
    • 直線偏光子
    • 線形波リターダ
    • 円形波リターダ
    • 減極剤
    • ユーザー定義ミュラー行列
  • 誘電媒質間境界での反射・屈折
    • 自動検出全反射 (TIR)
    • フレネル方程式を使った光線密度再初期化
    • あらゆるサーフェスへの単一層または複数層誘電薄コーティング
  • 鏡面反射
A visualization of the rays in a white pupil Échelle spectrograph. A white pupil Échelle spectrograph is modeled by employing two mirrors, two diffraction gratings, and a Petzval lens system, combined to sort rays into a 2D array of points according to their wavelength.

直接座標に入ると光線は初期化され, テキストファイルからの座標をインポート, または選択されたジオメトリエンティティからの光線を放射します. 光線はジオメトリ内の領域・境界・エッジ・ポイントなどから放射されます. 地球表面上の特定場所で太陽放射を発生させたり, 照射境界からの反射光線や屈折光線を放射させたりするための機能もあります.

光線密度を求める場合は, 数式利用または光度計データファイル (具体的にはIESファイル) のモデルへのアップロードによって初期化できます.

各放射位置で光線はユーザー定義の方向, または球形, 半球形, 円錐形, ランバート分布から抽出された方向へと放射されます.

A screenshot of the COMSOL software GUI with a solar dish receiver model open. Ray trajectories and deposited power in the focal plane for a solar dish receiver system under ideal conditions (left) and real conditions (right), accounting for surface roughness and solar limb darkening.

光線は均一媒体, 屈折率 (GRIN) 媒体のどちらも伝播することができます. また, 光線は単色か多色かのどちらかで, 波長分布を特定したり抽出値を入力したりできます.

光線経路に沿って追加量を求解するため, ジオメトリ光学インターフェースにはビルトイン光線密度・偏光処理機能がついています. 密度計算はストークス-ミュラー算法の形を使い, 完全偏光, 非偏光, 部分偏光光線の追跡が簡単になります.

A visualization of a collimated incident beam focused through a Luneburg lens. A collimated incident beam is focused to a point on the other side of this Luneburg lens, a type of spherically symmetric graded-index (GRIN) lens.

COMSOL Multiphysics®のポスト処理ツールで, 見栄え良く分かりやすくシミュレーション結果を表示することができます. 光線を2Dや3Dで線や筒状, 点やベクトルでプロットしたり, 各光線で異なる任意数式ごとに光線経路に沿って光線に色付けをしたりすることができます. 光線密度を求める場合は, 光線に沿って偏光楕円をプロットすることもできます.

COMSOL Multiphysics®には, 光線経路だけでなく他の専用プロットを自由自在に見せる機能もあり, 干渉縞を見たり, 光学経路差を個々の単色収差項に分解したりできます. また光線が平面や球面, 半球面, より特殊な面と交わる点をプロットすることもできます.

An image of the COMSOL Multiphysics GUI with a Czerny-Turner spectrometer model open. Ray diagram of a spectrometer in a crossed Czerny–Turner configuration with rays colored by wavelength (left) and a 1D plot of the spectral resolution as a function of wavelength (right).
An example of a stability analysis performed in COMSOL. Stability analysis of a laser cavity in a symmetric bowtie configuration. In the 1D plot, the results of the ray trace are compared to the cavity stability predicted by ABCD matrix theory. The ray diagram shows a stable configuration (a parameter value for which the stability is 1 because the ray remains trapped.

光線光学モデル作成後にアプリケーションビルダーによってシミュレーションのワークフローを簡素化することができます. 例えば, インプット制限とアウトプット制御, モデルジオメトリのパラメーター化, 報告書用のテンプレート作成などが可能です.

シミュレーションアプリによってテストが素早く実行できるだけでなく, チームメンバーにアプリを配布することで各自が自由自在に解析できるようになり, 仕事の効率が上がり他のプロジェクトに割く時間ができます.

シンプルなプロセス

  1. 光線光学モデルをシンプルなユーザーインターフェース (アプリ) に変換
  2. ユーザー用インプット・アウトプットを選択しニーズに応じてアプリケーションをカスタマイズ化
  3. COMSOL Server™COMSOL Compiler™製品を使ってチームメンバーへのアクセスを許可
  4. サポート不要でのチームによる独自の設計解析

シミュレーションアプリを作成・利用することで, チームや組織, クラスルームや顧客などのシミュレーション能力がアップします.

A screenshot of a simulation application used to design solar dish receivers. The solar dish receiver model, turned into a simulation application, is more accessible for designing solar dish receivers without knowing the background physics.

実環境における光学設計・光学診断

光学系は環境の変化, とりわけ水中や大気圏外などの過酷な環境に対して非常に敏感です. COMSOL Multiphysics®ソフトウェアと特殊アドオン光学光線モジュールによってハイファイ光学シミュレーションを作ることができます.

影響が最も顕著な環境要因は温度で, これは多くの材料における屈折率が熱光学分散関係の形をとっているからです. 光学系における物理変形は熱応力か他の負荷に起因し, 画質に大きく影響することがあります. これらのマルチフィジックス現象を一つの統合モデリング環境下にまとめられるので, 結合構造‐伝熱‐光学‐パフォーマンス (STOP) 解析が簡単になります. 光学光線モジュールを他のアドオンモジュールと組み合わせ, 例えば, 熱放射や共役熱伝達, 超弾性材料, 圧電などを考慮するなどして構造・熱モデリング能力を上げることが可能です.



Vdara は CityCenter Land, LLC の登録商標です.



Vdara is a registered trademarks of CityCenter Land, LLC.

どのビジネスもシミュレーションニーズもそれぞれ違います. COMSOL Multiphysics® ソフトウェアがお客様のご要望を満たすかどうかをきちんと評価するために, 我々にご連絡ください. 我々のセールス担当と話をすれば各個人に向いたお勧めや, しっかり文書化されたモデルなどをお送りすることができ, 最大限の評価結果を引き出すことができます. 最終的にどのライセンスオプションがあなたの要望にとって最適かを選択することができます.

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