MEMSモジュール

マイクロエレクトロメカニカル (MEMS) シミュレーション用ソフトウェア

MEMSモジュール

圧力センサーは、容量変化に基づいた圧力を提供し、構造の変化に関係があります。変形は周囲圧力と温度、使用材料、材料の初期応力に依存します。

マイクロエレクトロメカニカルのシミュレーション

マイクロエレクトロメカニカル (MEMS) の設計とモデル化は、ユニークな工学分野です。極小領域で動作する共振子、ジャイロスコープ、加速度計、アクチュエータの設計では、その動作時におけるいくつかの物理的現象の影響を考慮しなければなりません。その点、COMSOL Multiphysics は MEMS への応用に最適です。この目的達成のため、MEMS モジュールは、電磁場‐構造連成、伝熱‐構造連成、流体‐構造連成など、さまざまな連成物理特性を対象に、モデル化ツールが関連付けられた定義済みのユーザーインタフェース (フィジックスインタフェース) を備えています。モデルには、薄膜の気体による減衰、固体材料と圧電材料の異方性損失係数、アンカー減衰、熱弾性減衰など、さまざまな減衰現象を組み込むことができます。弾性振動と弾性波の場合、完全整合層 (PML) により、送出弾性エネルギーの最先端の吸収機能を提供します。

クラス最高の圧電モデル化ツールとピエゾ抵抗モデル化ツールでは、複合ピエゾ弾性誘電材料を考えられるあらゆる構成で組み合わせることのできるシミュレーションが可能です。MEMS モジュールには、定常/過渡領域だけでなく、完全連成による固有振動数、パラメトリック、準定数、周波数応答解析機能が含まれています。静電容量、インピーダンス、アドミッタンスのの集中定数パラメータ抽出、SPICE ネットリストによる外部電気回路による外部回路への接続は、簡単に実行可能です。COMSOL Multiphysics® のコア機能上に構築された MEMS モジュールは、微小領域に関連するほとんど全ての物理現象に適用可能です。


事例紹介

  • 静電力駆動の共振回路:MEMS モジュールの電気機械技術インタフェースを利用した静電力駆動の MEMS 共振回路のシミュレーション。 静電力駆動の共振回路:MEMS モジュールの電気機械技術インタフェースを利用した静電力駆動の MEMS 共振回路のシミュレーション。
  • 水晶共振回路:厚み滑り水晶発振器の機械的応答と、周波数応答における直列容量の効果を示すグラフ。 水晶共振回路:厚み滑り水晶発振器の機械的応答と、周波数応答における直列容量の効果を示すグラフ。
  • 熱アクチュエータ:位置をずらせた、ジュール加熱された熱アクチュエータ内の温度が上側に表示され、下側には現在の密度分布が表示されます。 熱アクチュエータ:位置をずらせた、ジュール加熱された熱アクチュエータ内の温度が上側に表示され、下側には現在の密度分布が表示されます。
  • ピエゾ抵抗センサー:ピエゾ抵抗センサーの応力場。MEMS モジュールのピエゾ抵抗材料向けの組み込みフィジックスインタフェースで計算したもの。 ピエゾ抵抗センサー:ピエゾ抵抗センサーの応力場。MEMS モジュールのピエゾ抵抗材料向けの組み込みフィジックスインタフェースで計算したもの。
  • 熱弾性:熱弾性減衰は、MEMS 共振回路を設計するときの重要な要因です。共振回路の周期的変形では、局所的な温度変化と材料の熱膨張が発生し、これが減衰として現れます。 熱弾性:熱弾性減衰は、MEMS 共振回路を設計するときの重要な要因です。共振回路の周期的変形では、局所的な温度変化と材料の熱膨張が発生し、これが減衰として現れます。

MEMS装置モデル化のソリッドワークフロー

MEMS装置のモデルを作成するには、まず、COMSOL のネイティブモデル化ツールを使用するか、CADモデルをインポートしてソフトウェアでジオメトリを定義します。機械的 CAD モデルのインポートは、CAD インポートモジュール か、LiveLinkCAD の製品のどれかで行います。電子配置は、CAD インポートモジュールを利用してインポートできます。ジオメトリモデルを定義できたら、次のステップでは、適切な材料を選択して、最適なフィジックスインタフェースを追加します。初期条件と境界条件をインタフェース内にセットアップします。次に、メッシュを定義してソルバを選択します。最後は、結果とプロセスを視覚化して結果をエクスポートします。これらすべてのステップは、COMSOL Desktop® からアクセスします。ソルバはデフォルト設定で自動的にセットアップされます。設定はそれぞれのインタフェースに合わせて調整済みです。ただし、熟練ユーザーの場合は、必要に応じて低レベルソルバの設定をアクセスして変更できます。

また、MEMS シミュレーションは Microsoft® Excel® と統合できます。LiveLink for Excel® では、結果と材料のインポート/エクスポートだけでなく、Excel® インタフェースからシミュレーションを駆動できます。スクリプト記述環境が必要な場合、COMSOL Multiphysics と MATLAB をともにインストールしておけば、非常に強力な一連の MATLAB® 互換コマンドをLiveLink for MATLAB®で利用できます。その場合、COMSOL シミュレーションは MATLAB プログラムに統合できます。剛性とシステムマトリックスの検査も含め、結果は COMSOL モデルから MATLAB 環境にエクスポートできます。

静電アクチュエータと電気機械技術

静電力は、装置のサイズ減少につれて増加し、MEMS ではこの事実をよく利用します。この領域における MEMS モジュールの代表的な用途には、静電力駆動の MEMS 共振回路があり、DC バイアスの印可により動作します。MEMS モジュールには電気機械技術専用のフィジックスインタフェースがあり、MEMS 共振回路の場合、DC バイアスをかけた状態の共鳴周波数の変化の計算に使用します。電位をかけると、連成した電気機械的システムの軟化によって周波数が減少します。装置が小さいと、シンプルな曲げモードでも、MHz 単位の共鳴周波数が得られます。また、電磁力の増加により、マクロスケールでは不可能な、効率的な容量性作動が可能になります。MEMS モジュールに同梱のモデルライブラリには、静電力駆動の MEMS 共振回路のステップバイステップの詳しいチュートリアルが添付されています。さらに、この電気機械技術インタフェースを利用して等方性電歪の効果を取り入れることができます。

圧電装置

圧電力も、デバイスのサイズの縮小に応じて増減します。さらに、圧電センサーとアクチュエータの動作はほとんどが線形であり、動作時に DC 電力を消費しません。水晶基準発振器は、現在製造されている MEMS 構成要素の中では最も生産量の多いコンポーネントであり、毎年 10 億個以上のデバイスが製造されています。MEMS モジュールのフィジックスインタフェースは、他のさまざまな圧電装置同様、水晶発振器のシミュレートにも最適なインタフェースです。

MEMS モジュールに同梱のチュートリアルのひとつに、厚み滑り水晶発振器の機械的反応が周波数応答における直列容量と、その効果とともに紹介されています。直列容量は、水晶発振器の共振の調整や共振を引き起こす目的でよく利用されています。MEMS モジュールでは、そのような組み合わせシミュレーションのために 2 次元モデルと 3 次元モデルを SPICE 回路と組み合わせることができます。

熱アクチュエータと熱応力

熱的力の増減は、慣性力に比べれば良好です。通常、熱アクチュエータは容量アクチュエータや圧電アクチュエータに比べて応答が遅いとはいえ、熱的力のおかげで、微視的熱アクチュエータは、マイクロスケールでは実用的に十分な速度があります。また、熱アクチュエータは、静電力や圧電力を利用したアクチュエータに比べて消費電力は多いのですが、半導体プロセスとのインテグレーションが簡単です。MEMS モジュールは、抵抗損失の詳細な分布に関わる熱応力シミュレーションでジュール加熱に使用できます。熱効果は、さまざまな用途で重要な被覆薄膜における熱応力をともなうさまざまな業務用 MEMS テクノロジの製造でも重要な役割を果たしています。MEMS モジュールには、応力、歪み場、主応力と 歪み、有効応力、変位場などに対応した、豊富な後処理機能と視覚化機能機能を備えた熱応力計算専用のフィジックスインタフェースがあります。

柔軟性に富んだオープンアーキテクチャ

COMSOL の設計では物理特性を重視しており、それぞれの機能で解いた方程式だけでなく、その基本方程式システムもすべてアクセスできます。さらにユーザー定義の方程式や式をシステムに追加できる柔軟性も備えています。たとえば、温度依存の弾性特性の構造におけるジュール加熱のモデルは、温度の関数として弾性定数を入力するだけで作成できます。スクリプトの記述やコーディングは不要です。COMSOL が方程式をコンパイルすると、これらユーザー定義の式で生成された複雑な連成は方程式システムに自動的に組み込まれます。その方程式は、有限要素法とさまざまな工業用強度ソルバで解きます。解法が得られると、さまざまな後処理ツールで、データを調べることができます。あらかじめ定義しておいたプロットが自動的に生成されてデバイスの反応が表示されます。COMSOL では、温度、電界、あるいは応力テンソルなど (使いやすいメニューからアクセスできる) 定義済みの数量のほかに任意のユーザー定義の式など、さまざまな物理的数量を評価できる柔軟性を提供しています。

流体-構造連成 (FSI) と薄膜減衰

流体 MEMS 装置、すなわちマイクロ流体装置は MEMS ではますます重要な分野になっています。COMSOL では、これらの用途に対応すべく独立したマイクロフルイディクスモジュールを用意していますが、MEMS モジュールにも、MEMS 構造の流体との連成をシミュレートする重要なマイクロ流体機能が含まれています。流体構造連成 (FSI) マルチフィジックスインタフェースは、流量構造と固体構造を結びつけて、流体と固体構造間の連成を捉えます。固体力学ユーザーインタフェースと層流ユーザーインタフェースは、それぞれ、固体と流体をモデル化します。FSI 連成は、流体と固体の境界に発生し、流体圧力と粘性力の両方のほか、固体から流体への運動量移動 (双方向 FSI) が関わってきます。FSI に使用する方法を任意のラグランジュ-オイラー (ALE) 法として知られています。

FSI による減衰力は、MEMS装置にとってしばしば重要であり、真空包装の要件とよく結びつけられます。MEMS モジュールには、特殊な薄膜減衰フィジックスインタフェースがあり、これでレイノルズ方程式を解いて、流速、圧力、そして隣接するサーフェス間の力を導きます。これらのインタフェースでは、広い圧力範囲にまたがるスクイーズ膜と滑り膜による減衰のモデルを作成できます (希薄効果を取り込むこともできます)。薄膜減衰は 3 次元の任意のサーフェスで使用でき、3 次元固体と直接連成できます。

ピエゾ抵抗センサー

ピエゾ抵抗効果とは、応力の印可に応じて材料の伝導性に生じる変化を指します。小さなピエゾ抵抗素子は標準的な半導体プロセスに簡単に統合でき、ある程度センサーの線形応答が得られるため、このテクノロジは圧力センサー業界では重要なテクノロジとなっています。ピエゾ抵抗センサーのモデル化のために、MEMS モジュールは、固体やシェルにおけるピエゾ抵抗専用のフィジックスインタフェースをいくつか備えています。MEMS モジュールを構造力学モジュールと組み合わせると、薄いシェル用のピエゾ抵抗フィジックスインタフェースが有効になります。

固体力学

固体力学フィジックスインタフェースは、応力解析の他、一般線形固体力学と非線形固体力学において、変位の解決に使用します。MEMS モジュールには線形弾性材料モデルと線形粘弾性材料モデルが組み込まれていますが、非線形構造材料モジュールで補完して、非線形材料モデルも取り込むことができます。材料モデルは、熱膨張、減衰、初期応力、歪みの各機能で拡張できます。また、初期歪みのいくつかの原因も適用でき、複数の物理的ソースから生じる任意の非弾性歪み寄与を取り込むことができます。このモジュールの弾性材料の記述には、直交異方性材料と、完全に異方性な材料が含まれています。

熱弾性

熱弾性フィジックスインタフェースは、線形熱弾性材料のモデル作成に使用します。このインタフェースは、構造の変位と温度偏差、熱弾性連成で生じる熱伝達を解きます。熱弾性は、高品質係数 MEMS 共振回路のモデル化では重要です。

Modeling Optimizes a Piezoelectric Energy Harvester Used in Car Tires

Easy and Accurate Measurement of Blood Viscosity

Surface Acoustic Wave Gas Sensor

Capacitive Pressure Sensor

Composite Piezoelectric Transducer

Piezoelectric Shear-Actuated Beam

Thermal Initial Stresses in a Layered Plate

Electrostatically Actuated Cantilever

Microresistor Beam

Prestressed Micromirror

Thickness Shear Mode Quartz Oscillator

Biased Resonator-3D (pull-in, stationary, frequency domain and modal analyses)